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テーマ:ささやかな幸せ(6740)
カテゴリ:自分を育てる
三笠フーズのお米事件・・・。 どんどん波紋が広がって、幼い子供の健康までも脅かすことになりつつあります。 最初のきっかけは何だったのか? お金儲けに走った結果が、『他人』はどうなっても構わないという事だったのか・・・・。 ニュースや新聞で記事を目にするたびに、『命の軽さ』を見せ付けられるようで、いたたまれない気持ちになってしまいます。 安ければ何でもいい。 確かにこんなにも不景気が続くと、そう言いたくもなります。 でも「安さ」の裏側で苦しむ人たちがいることを考えると、『物の価値』って何だろうと改めて考えてしまいます。 今は問題視されている中国産野菜も、あの裏側では安い労働力で使える他国の人々から搾取することで、「安さ」という利益を得ていた。 そしてその対極にある国内の農家の方々は、手塩にかけて育てた野菜を正当に評価されず、苦しむ現実があった。 100円ショップが繁盛している裏側で、派遣社員や契約社員として安い賃金で働かされ、能力やその人財としての価値を、正当に評価されず泣く多くの方々が存在する。 「もののかち」って何だろう。 そう考えるとき、生きるために手にする「品々」を選ぶ目と手に責任を!と、改めて思うのです。 手元に置く「禅に学ぶ人生の90の知恵」という本に、お金持ちになる方法が書かれていました。 「天から盗める」人が一番多くの金を持つ 「列子」の「天瑞編」に、金持ちになる秘訣が説かれた章があります。 ”斎の国氏は大金持ちで、宋の向氏は貧乏でした。向氏は、国氏の家を訪ねて問いました。 「どうしたら金持ちになれますか」 「うまく盗むのだ。私は盗み始めて1年で食えるようになり、2年で楽になり、3年で財産を築いた。それ以後は、人々に施しをするほどになった。」 向氏は、「盗む」という言葉を鵜呑みにして、他家に忍び込み、手当たり次第に盗みを働きました。するとたちまち捕まって、せっかく持っていたわずかな財まで没収されてしまいました。 向氏は、国氏に騙されたと思い、文句を言いに行きました。国氏が尋ねました。 「どんな盗み方をしたのかね」 向氏がありのままを話しました。 「それは盗み方を間違えている。正しい盗み方を教えてあげよう。天には四季があり、地には五穀、草木がある。私は、その天の時、地の利を盗んで、穀物を植え、野菜を育て、垣根を作り、家を建てた。また、鳥や獣を獲ったり、魚や貝を採った。これが正しい盗みだ。 穀物、野菜、鳥獣、魚貝は、みな天が作ったもので人間が作ったものではない。私は天から盗んだから罪にはならないのだ。 ところが、あなたが盗んだ金銀財宝は人が集めたもので、天が与えたものではない。あなたは人間のものを盗んだから、罰せられたのだ。」 現代にも通ずる面白い話です。他の人が上手くやって儲けたアイデアを盗み、まねをして金持ちになろうとすると上手くいきません。 目を宇宙に転じてみれば、新たなるヒントは満ち満ちています。 そして何よりも、生まれたときに天から頂いた、自分のうちに備わっている知恵と才覚を使って天地にあるものを生かすことです。これが正しい盗みです。 斎の開祖・太公望は、”天下は一人の天下にあらず、天下の天下なり”と言っています。どんなに優れた人も、世の中のアイデアも、財も、人民も、自然も、独り占めにすることはできません。 禅語に、”家貧にして未だこれ貧ならず、道貧にして人を愁殺(悲しませる)す”とあります。 (禅に学ぶ人生の90の知恵 公方俊良氏著より) お金はあっても邪魔にはならなしとよく言います。 衣食足りて礼節を知るとも・・・。 私の暮らしに必要なお金は、必要な物を必要なだけ得ることができ、長く使える良いものを得ることができ、礼節を欠くことなく、学びにかけるお金を惜しむことのないくらいあればいいなと願っています。 生まれたときに天から頂いた、知恵と才覚を潤沢に使い、天地にあるものを頂いて、それを財に変えていく。 1年目には食べることが出来るようになり、2年で楽になり、3年で財を築き、それ以降は人に施しができるようになる事を目指して・・・・。 そんな生き方ができるように、まずは日々精進。 小さな一歩が未来を変える。 地道な努力が何よりも尊いのです。
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