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森田理論学習のすすめ

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2024.06.17
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落語家の立川談四楼氏のお話です。

師匠の立川談志は、とても理不尽な上司でした。
ある時こんなことを言われました。
薬局がとっくに閉まっている真夜中に、「今すぐ、風邪薬を買ってこい」と命じる。
その理不尽な要求に対して、弟子がどう対応するかをじっと見ているのです。
普通、理不尽で非常識な師匠の言葉に対して、精一杯反抗するでしょう。
言い訳を考える。感情を爆発させる。出かけて、時間稼ぎをしてごまかす。
こんな師匠についていては、自分の将来はないと師匠の下から逃げ出す。

談志師匠にとっては、そんな弟子には用はないわけです。
落語家の場合、理不尽なことだらけ、矛盾だらけです。
そこから逃げ出さないで、落語家になる夢を追い求めている。
そこをクリアーしていない落語家は、面白みのある噺ができない。
談志師匠は理不尽にきちんと向き合い受け入れる人は落語家はなんともいえない人間味、味わいを作り出すと考えているのです。
立川一門からは、人間味のある落語家を育てるという固い決意の表れだったのです。付き人や前座の仕事を無理やりやらされていると思っているような人は、徹底してこき下ろしました。
逆に貴重な体験をさせてもらっていると思って、ていねいに取り組んでいる人は、引き立ててくれるのです。実際そういう人がどんどん伸びていくのを目の当たりにしました。

​落語家になるための登竜門として「矛盾に耐えろ、そこからエネルギーがうまれる」というのが談志師匠の口癖でした。​

この話は、森田理論に通じる貴重な話です。
巨大地震や土砂災害に遭う。あおり運転や詐欺にあう。
ガンや交通事故、大惨事、凶悪事件に巻き込まれる。
上司から過大なノルマを与えられて叱咤激励される。
上司の不祥事の責任を取らされる。紛争や戦争に巻き込まれる。
必死に頑張ったのに目的が達成できない。

「どうして自分だけがこんな目に合わなければならないのか。神様は血も涙もないのか」
理不尽に耐えかねて不平不満やグチをこぼすことは誰でも経験があるでしょう。
苦し紛れに一時的な安心を求めて、観念優先で事実を捻じ曲げる、否定する、逃げ出してしまう。その結果楽になるどころか益々葛藤や悩みを深めてしまう。
「矛盾に耐えろ、そこからエネルギーがうまれる」という言葉は、森田でいうと観念で是非善悪の価値批判をするよりも、事実にきちんと向き合いなさい。
受け入れなさいということだと思います。
理不尽な事実を出発点にして、目標や課題を追い求めていきなさい。
これは不安や恐怖に対する森田の考え方と同じです。
立川談志師匠は森田のポイントを理解していた人だと思います。






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Last updated  2024.06.17 08:03:17
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通りすがり@ Re:阿久悠さんが「ジョニーへの伝言」に託した思いとは(03/06) この曲の歌詞の意味がわからなくて検索し…
森田生涯@ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
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