カサブランカ、ユリは必ず深く植える
カサブランカをはじめとするユリは秋植え球根ですので、そろそろ気にかけていてもいいかもしれません。とはいってもカサブランカは山百合の系統ですので球根が出回るのはユリのなかでも秋遅くになってからです。10月かな。ユリを植えるときのこれだけは守ってほしい、重要なポイントが1つあります。縦に長い植木鉢、つまり深い植木鉢の真ん中あたりの高さに植えてほしいということです。ユリの根は球根の下だけではなく、球根の上からも根が出るのです。(正確には球根の上の茎からですが)。球根の下の根を下根、球根の上の根を上根といいます。浅い鉢に植えると球根の上の鉢土の部分が無いので、上根が育つのに充分なスペースが無いのですね。ユリの株本体に栄養がたりなくなるのですから、来年の球根が育たない。で翌年の花が咲かないというわけです。深い鉢の真ん中に正しく植えると、球根の下からも下根が育ち、上からも上根が育ち、栄養を充分に得てじょうぶに育つというわけです。もうひとつ、ユリは真夏の暑さを嫌います。花後の夏に、来年の新芽が出てきます。球根が浅いと夏の直射日光の影響で新芽が焼けてしまうのですね。深く植えてあれば夏の暑さをしのぐことができます。花屋さんで購入したユリの鉢植えは浅植えになっていることが多いようです。基本的に流通している鉢はそのときの花を見るためのもの。必要な大きさの鉢と必要なだけの土でしかありません(そのぶん安価になるのですから)来年も育てようとしたら、鉢土を崩さないようにそっと抜いて、深い鉢、あるいは大きい鉢に植えて、上方に用土をたっぷりと入れます。つまり深植えにします。ユリは下根だけでなく、上根も出てくるので、深植えにして、根を充分に育てることによって、栄養をとって、毎年花が咲く。これがユリの育てかたの重要なポイントです。