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2005.06.01
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カテゴリ:映画
テレビで観た映画です。

*「私が女になった日」 2000/イラン

 監督:マルズィエ・メシュキニ
 脚本:モフセン・マフマルバフ

 第一話・ハッワ
 第二話・アフー
 第三話・フーラ

それぞれ、イヴ・鹿・妖精 を意味するらしい、三話からなるオムニバス作品。
監督は、「カンダハール」のマフマルバフの奥さん。マフマルバフはアフガニスタンに学校を作る活動を続けていられる。

ハッワは9歳の誕生日を迎えた女の子。生まれた時間12:00を過ぎる午後からは(棒の陰がなくなったら)チャドルを被り、男の子とも話せなくなる。午後になるまで遊べる猶予の一時間、海辺でドラム缶の舟を作っている男の子とスカーフ(チャドル)とおもちゃの魚を交換。スカーフはドラム缶の舟の帆になるのだった。
すれ違いで遊べなかった仲良しの男の子と、大急ぎで飴と梅のお菓子をわけあって食べあうシーンが、イラン映画には珍しいエロスを感じさせて強烈だった。そして男の子とさよならをして、それが私が女になった日。

アフーは大勢の女性たちと自転車を猛烈にこいでいる。
そこに馬で追いかけてくる男たち。最初は一人、次は二人、次は三人とどんどん増えてゆく。自転車なんて悪魔の乗り物だから、止して家に帰れと。帰らなければ離婚すると脅迫しているのだ。最後に兄弟の乗った馬が、アフーの前に立ちはだかるところで終わる。この第二話も、今まで見たイラン映画より男性中心社会が強く描かれていると思った。

フーラはキシュ島の飛行場に降り立った、誰かの遺産をもらって大金を手にしたお婆さん、車椅子に乗っている。両手の指に買い物の数だけリボンをいっぱい結んでいて、お嫁入りの道具のように、家具全般を買い揃えていく。今まで何ももっていなかったからと。それを手助けするのはアルバイトの少年たち。
買い物のたびに指のリボンははずされていくのだが、最後に一つ残ったリボン。
それが何だったか、お婆さんは思い出せない。海辺に買った家具全部を並べてみても。そこにやってきたのは、二話で出ていた自転車の女性二人、自転車レースに参加していたこと、アフーは負けずに走りぬいたこと(離婚)が明かされる。
沖にいる船に荷物を運ぶのは、一話にでてきた男の子たちが作っていた、ドラム缶のボート。チャンドルを帆にした何隻ものボートに、家具とお婆さんは乗って海上へ運ばれていく。青い波に揺られ揺られて。見送る女性たちの中に、スカーフを被ったハッワの姿も混じっている。そこで、これは少女から壮年、老年までのイスラム女性を描いた物語だったと、解るのだった。

何が欲しかったのか、思い出せない、一つ残ったリボン。
リボンは欠けたものだったのか、残ったものだったのか、心に残る。

珍しく、映画の筋を書いてみた。映画を見ていない人にはつまらないと思いますが、オムニバス形式の筋をたどってみたかったのでした。



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今夜は七時ごろから、三度も小さな地震があった。
震源地は東京湾らしい。いよいよ関東にも大地震が来るか?











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Last updated  2005.06.02 21:49:22
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