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2006.11.02
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カテゴリ:美術
ここで開催されている『美術館は白亜紀の夢を見る』展
のチケットをカインさんに頂戴したのが、この美術館に行くキッカケになりました。

“白亜紀”という語感は、気分を高揚させる力を持っているようです。
白亜紀は今から1億4600万年前から6500万年前までで、
1億万年前というのはちょうどその中頃になるそうです。

白亜とはチョークのことで、ヨーロッパの地層に多いのでこの名があるという。
白亜紀の終末には、アンモナイトと恐竜が絶滅しているという。
また大海進時代から大海退時代に移り、海洋プレートに乗って各大陸が移動し始めたという。

ということは、おいておいて、この『美術館は白亜紀の夢を見る』は
観客参加型の非常に面白い企画でした。
美術館と博物館の境界を取り払い、また異なるジャンルのアーティスト達の発想が発信されています。
意外な資料との出会いを楽しむ仕掛けとして、6つのテーマに配分されているのが
「夢六夜」。

1.顔はいろいろ

 パプアニューギニアの頭蓋骨掛け用の精霊像、土偶、神楽面、ルフゥーノ・タマヨ作の《ヴァイオレットの顔》、柄澤斎作の《肖像4 マルセル・プルースト》、アンドレ・ジル作の《X氏…?》などが、同時に陳列されていて、まず、びっくりさせられる。
これは普通の美術展じゃないな!となんの予備知識もなく入った私の頭を刺激してくれる。

2.時間と動き

 精巧に作られた携帯用日時計(これは明治時代の作!)、マレの《飛ぶ鳥》の連続写真など。

3.うつすもの、うつされるもの

 シダの化石、瑛九作のフォトグラム、染めの型紙など。

4.火のちから、水のちから

 関東大震災の瓦版、浮世絵の両国花火、消火器(これはアート作品かと見間違えたほど!)
川本末雄作《浜風》、福岡道雄作《飛び石》(これらは水の漣や、水面に浮かぶ石のうえに坐る人たちを描いている)

5.○○○(まるまるまる)

 文様として使われている○は親しい。
完成、宇宙、永遠、幸福などと結びつくという。
現代アートからは、草間弥生や安達武生の作品が、壺や陣笠と一緒に並んでいる。

6.動物たちのすがた

 古代の土器などに見られる動物は、どれも心引かれて大好きなのだが、ここでは時空間をこえて動物たちが刻まれたり、描かれたり、使われたり、祭られたり、イメージされている。


と、こんなぐあいでした。
飛行機のプロペラもあったっけ。

上記以外に、ジャンルを越えた現代アーティストの作品がありました。

五十嵐大介(漫画家)「物語り」
豊嶋康子(美術家)[復元」+「発火法(美術館に火をつける)」
彦根明+彦根アンドレア(建築家)「壁画を描こう~生活を記す」
屋代敏博(美術家)「回転回」

これらは、横浜トリエンナーレのようで、それぞれのコンセプトに五感が刺激されました。

写真は、この白亜展の図録です。
箱になっています。箱大好きな私は頬がゆるみます。
アンモナイトの化石も入っていました。

普通の名画を鑑賞するだけの美術展より、意識が霍乱されて元気になりました。




  





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Last updated  2006.11.02 16:36:56
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