カテゴリ:旅
道の途中で、また不思議な岩山に出会う。 ここにも人が住んでいたのでしょう。 ぽこぽこと洞窟が掘られています。 今までに見たことのない風景は、なぜか小さい頃大好きだった絵本の世界を思い起こさせる。 そして日が暮れる頃、トリュフを採る2人の若者と知り合いました。 Vado a tartufo. トリュフに行く。 つまり、「トリュフを採りに行く。」 初めて聞く言い回しだな。 フェルナンドは幼い頃から父親と一緒に森に入り、トリュフの採り方、採れる場所を習ってきた人。 そう、これはきっと職人技なのかもしれません。 トリュフ採りに「なる」ではなく、「うまれる」。 そして彼らを助けるのは、信頼のおける犬たち。 今年は雨が多い年だったので、白トリュフはめっきりだめだったのだそう。 質は少し劣るけれど、来年1月頃からがシーズンの黒トリュフに期待している2人。 残念ながらこの日の朝も不猟で、実物の香りを嗅ぐことができませんでした。 ピエモンテのと比べると、知名度がとても低いモリーゼの白トリュフ。 「まずは州がその価値に気付いたのが遅かったんだよね。 僕のおじいちゃんなんて、ジャガイモ畑を耕しながら出てくる黒い玉を、腐ったジャガイモと勘違いして捨てていたんだってさ。 臭い!! なんて言いながらね。 信じられる?」 どれだけ素晴らしいもの、美味しいものが眠っていても、それを皆が団結して紹介しないことには、埋もれて終わってしまう。 例えばトスカーナのワインは、「トスカーナ産」であるだけで売れる。 こうした現実の中で、本当によいと思うものを紹介していくのには、どうして美味しいのかを説明する努力が必要ですね。 白くつややかで、香りが凝縮されたモリーゼの白トリュフ。 その美味しさを届けるために、彼らとコラボレーションしていきたいと思っています。 さて、そろそろローマへ帰る頃合いでしょうか。 我が家の猫2人も、首を長くして待っていることですし。 マルメロの香りにつつまれた車の中で、この旅を振り返りながら。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Dec 9, 2007 05:01:52 PM
[旅] カテゴリの最新記事
|
|