|
カテゴリ:本
娘が五歳の頃IQ61の 判定を受けたことは前回の日記に書きましたが その前後から知的発達に遅れがあることは感じ取れたので 「これは取っておいて将来娘に読ませよう」と考えていた本、新聞の切り抜き、りと様の若い頃の写真等をその頃 大幅に断捨離しました。 理由は「どうせ読んでも分からないだろう」と単純に判断したからです。 書籍がネットで買える時代になってから 自分が子供の頃に読んで面白かった本を何冊か買ってあって それは娘が生まれる前だったので「成長したら(読んでくれるように)本棚の目立つところに置いてみようかな」と思ったこともありましたが そういう夢?が叶いそうもないだろうと判断した時、即古本屋に持って行きました。 手元に残したのは厳選した本のみですが 児童書の「はずかしかったものがたり」は中身が面白いので自分用に残しました。 椋鳩十さん、あまんきみこさん、早船ちよさんら26人の作家の方々が子供の頃の「はずかしかった経験」を語っている児童書です。
本の中身は作家の方々の短編で「ズル休みをしたこと」「下校中にう◯こを漏らしてしまって川でお尻を洗われている所を級友に見られてからかわれたこと」「おならの話」など、 笑える話が多く、かつ「人間にとって一番恥ずかしいことは何か」ということを 私は子供の時にこの本から教えられました。それは「盗み」かな・・と。 いろいろな恥ずかしい話を全部読み、何が一番恥ずかしいのか?と思った時「盗み」が一番恥ずかしいことだと思いました。 ところで現在、娘がこの本を「面白い」と非常に気に入っています。 親子で「本の話ができる日」が来るとは二〜三年前は考えられなかったので、これは嬉しい成長です。 毎晩読み聞かせをしていますが更年期のせいか音読してると喉が乾くので一話に3回くら給水タイムを入れています(笑)。 今は楽しく学校に通ってますが一年生の時に「ズル休み」を三回くらいしたことがあるので 共感できるようです。 私は前都知事がこの本に出会って「恥」について考える機会があれば良かったのに・・と残念に思います。 1972年に東京新聞で掲載、出版の前から大好評だったと後書きに書かれていました。 当時の子供からの感想ハガキも「誰でも人は恥ずかしいことがあるんだな と思ったらなんだか心が軽くなりました」と。 娘にはまだ理解できなさそうな話で私がウケたのは 「キューポラのある街」が代表作の早船ちよさんが女学校時代(大正末期か昭和初期頃)に 「クラスの中で西郷さんのような紺がすりの着物はわし一人や」と言ってもお母様がわかってくれず「紺がすりは、えいぞ。丈夫で長持ちはするし・・」 と言って着せてくれる紺がすりはおじさんのお古だった。。というオチです。(表記を原文から一部表現を変えて短くまとめました。) 椋鳩十 氏の前書きが印象的でした。 「はずかしい」とひと口にいっても、はずかしさの意味はなかなか幅が広いようです。 自分だけが「はずかしい」と思っていてもそんなことは、恥でもなんでもないことがあります。 (中略) その反対に、本当に、人間として「はずかしい」ことだってあるのです。 人間にとって本当に「はずかしい」ということはどんなことであるかと考えてみるのも大切なことであると思ってこういう物語集を出すことにいたしました。(以上引用)
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[本] カテゴリの最新記事
|