なんか今までと違う一皮むけた感じいや、脱皮かな
その理由らしきことが、あとがきに書いてあった。なるほど・・・
でも、人物設定の面白さや、すうーっと頭にしみこんでくる文章は変わりません。
“他人からの評価がきになる”
“みんなと同じだったら安心する”
「そんなこと、人生の一時期には誰でもあるさ」と
歳を重ねた今だから言えるのかもしれない。
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
他人の苛立ちに怯え、細心の注意を払いながら重ねていた日々を自らぶちこわしにした百合。会社を辞め、「ただの旅行」で訪れた島のリゾートホテルのバーにいたのは、冴えないがゆえに百合を安心させるバーテンダー坂崎と、暇を持て余す金髪のドイツ人、マティアスだった。美しい瀬戸内海の離島、そこしかないホテルで不思議に近づく三人の距離。地下には、宿泊客が置いていく様々な本が収められた図書室がある。本に挟まっていたという一枚の写真を探すため、ある夜、三人は図書室の本をかたっぱしから開き始める─。会社を逃げ出した女、丁寧な日本語を話す美しい外国人、冴えないバーテンダー。非日常な離島のリゾートホテルで出会った三人を動かす、圧倒的な日常の奇跡。