表紙の絵は本人が描いたもので、裏表紙も開いて一緒に見ると面白い。
角川の「野生時代」に載った短編七つと書き下ろし一編をまとめたもの。
いままでの作品を読んでない人にとっては理解しがたい内容かもしれないが、
西加奈子ファンの私にとっては、うれしい一冊。
全体にながれているテーマは、ずばり‘女’でしょう。
前作『きりこについて』に通じるものがあります。
最後の「ある風船の落下」は七つの短編の最後に書き下ろしただけあって、
この本を締めくくってます。こんな世の中でも捨てたもんじゃないよ・・・って感じ
世界中で‘風船病’が流行する。それは、溜め込んだストレスがガスとなり、体を膨張させる奇病。現代のストレス社会を反映してるみたいです
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
恋に戦う君を、誰が笑うことができようか?何かにとらわれ動けなくなってしまった私たちに訪れる、小さいけれど大きな変化、奔放な想像力がつむぎだす不穏で愛らしい物語たち。
【目次】(「BOOK」データベースより)
太陽の上/空を待つ/甘い果実/炎上する君/トロフィーワイフ/私のお尻/舟の街/ある風船の落下