初めての作家さんですが、雌猫と少女の母の母の母の世代までさかのぼって、時空を行き来する筆致は感激しました絵も描くんですね、表紙の絵はもちろん本人です
放射能が見えたら、原発の安全対策について、もっと真剣に考えていただろうか
地球上のものは何でもコントロールできると信じて譲らない人間は、目に見えないものを使って発電しようとした
キュリー夫人は人類のために“放射能”を発見し、ノーベル賞を受賞したがそれが人間の健康を害することになるとは思いもしなかっただろう
原子力発電所ができて、原子爆弾が投下されて、原発事故でたくさんの人が被曝して、キュリー夫人の遺骨からはいまだに放射性物質が検出されて、ラジウムの半減期が1600年で・・・
どんなに素晴らしい発明も後世の人間の使い方次第で、人類が滅亡するかもしれませんネ
【楽天ブックスならいつでも送料無料】【第151回芥川賞ノミネート作品】マダム・キュリーと朝食を [ 小林エリカ ]
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
「東の都市」へと流れて来た猫と、震災の年に生まれた少女・雛。目に見えないはずの“放射能”を、猫は「光」として見、少女の祖母は「声」として聞くー。キュリー夫人やエジソンなど、実際のエネルギー史を織り交ぜながら時空を自在に行き来し、見えないものの存在を問いかける。卓越した想像力が光る、著者初の長編小説。