管理人をしながら小説家を目指す主人公は作者と重なるようでもあるし、
好奇心に抗えず、雑居ビルに埋もれていた過去の秘密を探しに行く・・・
混沌とした都市の雑多な裏側に切り込んでいくような、
わくわくドキドキな作品です。
バベル九朔 [ 万城目学 ]
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
作家志望の「夢」を抱き、雑居ビル「バベル九朔」の管理人を務めている俺の前に、ある日、全身黒ずくめの「カラス女」が現れ問うてきた…「扉は、どこ?バベルは壊れかけている」。巨大ネズミの徘徊、空き巣事件発生、店子の家賃滞納、小説新人賞への挑戦ー心が安まる暇もない俺がうっかり触れた一枚の絵。その瞬間、俺はなぜか湖にいた。そこで出会った少女から、「鍵」を受け取った俺の前にー雲をも貫く、巨大な塔が現れた。著者初の自伝的?青春エンタメ!