東大理学部数学科卒、元大蔵官僚の著者が持論を展開する。
理系の人でなければ統計を分析できないと決めつけて
自分の自慢をしているような文体です。
人口が減少して困るのは地方の小さい自治体が合併しなければ
存続できなくなって、首長や公務員のポストが減る。
天下り先も含めてポストが減ると困る人がいるからだ。
という理論にはビックリ。
そんな人は少数だし、短期的な問題だと思う。
それより未来を担う若者が育たないことの方が
問題じゃないかい？
でもこの本が出た時には厚労省の統計不正は
発覚していなかった。
見た限り「毎月勤労統計」は使用されていないようだが、
総務省の統計など多くの国の統計を基に論述している。
大丈夫なのかな！
また、年金は保険で賦課方式なので、
人口減少により、将来破綻することもないし、
受給できなくなることもない。
労働者層の掛け金を増やし、
受給金額を減らせば良い。
だだし、最低の生活は保障されるので
受給額が大幅に減ることはない。
という理論。
確かに、年金財源は若い世代の掛け金を
高齢者世代に給付している。給付の半分は
国庫負担である。
しかし、今でさえ国民年金のみの受給金額は
生活保護の最低生活費より少ないのです。
今より減ったらほとんどの高齢者が
生活保護受給者になってしまいませんか？
未来年表 人口減少危機論のウソ [ 高橋 洋一 ]
