『現代語訳 論語と算盤』渋沢栄一
NHKの大河ドラマも見ながら、100分で名著の録画も見て、訳者の守屋淳さんの解説も聞きながら、本も読んだのでよく理解できた。幼少の頃から論語を学んだことが、明治維新後に日本を豊かにすることに繋がった。岩崎弥太郎との逸話など大きな志は同じだけど、渋沢と岩崎の人間性の違いなどは面白かった。どちらがいなくても日本の近代化はなかっただろう。特に、渋沢が社会の変化に対して柔軟に考えを変えて対応していくところ、「生活困窮者は自業自得」という政府の考えに反対して福祉事業に力を注ぐところなど、今の政治家と比べてしまった。コロナ禍で生活が困窮している人にも自己責任を押し付ける今の政府は、渋沢に学んで欲しい。国民が安心して生活できる国を作ることが、政治家として、国を守ることだと思う。防衛力を強化し、国土を守るだけではなく、国民が安心して生活できる世の中でなければ、意味がない。現代語訳 論語と算盤 (ちくま新書 827) [ 渋沢 栄一 ]