10年前の作品ですが、
今の
コロナ禍を予言していたような内容です。
浪速府で発生した新型インフルエンザ「キャメル」。致死率の低いウイルスにもかかわらず、報道は過熱の一途を辿り、政府はナニワの経済封鎖を決定する。壊滅的な打撃を受ける関西圏。その裏には霞ヶ関が仕掛けた巨大な陰謀があったーー。
国外で発生した新型インフルエンザを水際で防止しようと
成田空港にサーモグラフィーカメラを何十台も設置して
日本への感染を阻止しようとする政府。
ところが、関西の浪速府の小学生が発熱し、
かかりつけの診療所を受信する。
たまたま医師会から配布された新型インフルエンザ検査の
簡易キットで陽性反応が出たので、
PCR検査をしてもらおうとしたら、
海外渡航歴がない、という理由で拒否される。
市中感染が起こっているのに、
空港での検疫に固執する政府。
まさに今回の日本の対応と同じではありませんか。
物語は検察や警察庁も巻き込んで、
浪速府知事を中心に新しい日本を模索していきます。
「大阪都構想」みたいな話も飛び出して、
この時期に読むおすすめの本です。
ナニワ・モンスター (新潮文庫) [ 海堂尊 ]