本ちょこっとかじり虫
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後書によると、 1980年に雑誌に書いた小説を 40年経って書き直したそうだ。 強固で決して壊れない壁だが 不確かで必要に応じて形を変える。 そして、壁の中に住む人は影を持たず、 外側には出られない。 壁で囲まれたパレスチナ自治区を連想してしまう。 「壁」というと、 イスラエルの文学賞を受賞した時の講演「壁と卵」を思い出す。 「もしここに硬い大きな壁があり、そこにぶつかって割れる卵があったとしたら、私は常に卵の側に立ちます」と言っている。 改めて、これが純文学なんだな、 と思った。 明確な答えは示さず、 読者に考えさせる。 モヤモヤするな。 街とその不確かな壁 [ 村上 春樹 ]
『一人称単数』村上 春樹 2021.05.19
『猫を棄てる 父親について語るとき 』村… 2020.09.16
『騎士団長殺し 第1部・第2部』村上 … 2018.10.28
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