風子の575　あるがままに

六月尽　fu

​​たんじょうびはやもきてはやろくがつじん　　風子　　　　　　　　　　今日6月30日でもう一年の半分が過ぎる近頃は月日の経つのが早いことをため息まじりに嘆きがちだが何をしてたのかと焦りすら覚えるその一年の半分の節目になる今日がぼくの誕生日（八十八）今年はおウチでささやかに祝杯お祝いのメッセージを頂いたりしてありがたいことだがなによりもこうして今あることに感謝の気持ちでいっぱい！6月30日の誕生花は、ぼくの好きな くちなしの花少しキザだが、花言葉はとても幸せ、優雅喜びを運ぶ、洗練だって​今朝咲きしくちなしの又白きこと　　星野立子

医者通い　fu

ねむの花　fu

未央柳　fu

​​にこのねにびようやなぎのしべゆるる　　風子　　　　　　　　　　　​未央柳（びようやななぎ）​黄色い気品のある大きな雄しべの美しいこの花の名の由来は白居易の詩「長恨歌」で玄宗皇帝がかつての宮殿の庭に咲く花に己の溺愛が災いして亡くした愛妾楊貴妃を偲んだという一節による長くて美しい雄しべが絶せの美女楊貴妃の眉に喩えられている梅雨の合間にこの花を眺めていてふと随分前夢中になっていた二胡を思い出し引っ張り出して弾いて見たらまだ忘れてもおらずしばしギコギコやっていた鬱陶しい日のいっとき楊貴妃の眉に感謝​​​​​​

この頃　fu

七変化　fu

はなははなひとそれぞれにしちへんげ　　風子　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　紫陽花は色も色々、また次第に色が変化することから七変化ともいう人もいろいろ、気もよく変わったりもする人生もいろいろ、昔と全然変わらんなぁ、　　　　　　　　　　　　　　　という人は珍しい　　　　　　　　　　　　　

みどりの日　fu

うごのにわやさいいろづくみどりのひ　　風子　　　　　　　　　　　　　　　　　狭い庭にプランターと雑然至極だが驟雨を受けて花も野菜も勢いづいたみどりの日のささやかなみどり

春の雲　fu

幣辛夷　fu

いきしにはかみのみぞしるしでこぶし　　風子　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ムツゴロウさん・こと、畑正憲さんが亡くなったぼくと同い年だったあんなに動物好きで心通わせる一方でライオンなどに噛まれたり象に殺されそうになったりしたが死との境が見られて良かったありがたかったとか言ってあれほど怖いもの知らずな人はいなかったのではないか多くの名言を残しているが死を恐れていては何もできない人の死も動物と一緒、神様の贈り物だと思い自然に委ねるというのが心に残る

花貝母　fu

俯いて編笠のような貝母の花が咲いているいろいろ想像させてくれる花だ

花冷え　fu

はなびえやだんごはうちにもちかえる　　風子　　　　　　　　　　　　　　　　　古刹の庭の桜もほぼ満開花よ団子というが花を堪能したら樹下で団子を食らってる余裕はないさむ～い　帰ろ

彼　岸　fu

ぼたもちをくうてことしもひがんかな　　風子　　　　　　　　　　　　　　　　　今年もご先祖さんとともにぼたもちを戴き彼岸を迎えることが出来た単なる習慣であり行事の一環で戴いていたぼたもちだが近頃は慎んでい戴くようになり此岸彼岸を実感するようになったおかしなものである

年寄りのつぶやき　fu

加齢とはカレーにあらず春愁　　風子

春　隣　fu

三寒四温とまでもいかずとも日中は一枚脱げる日もあり草木は正直だ春近しを感じる月も変わった自分もそろそろ本気で始動しないと思う

手　袋　fu

シクラメン　fu

シクラメンくちずさみよるシクラメン　　風子　　　　　　　　　　　　　　　　　　♪　うす紅色のシクラメンほど眩しいものはない恋するときの　きみのようです~　ラララララ～ララ　ラララララ～ララ　♪こちらのほうが蕾が多いぞこっちがいいぞ、と花選びなぜか　モンローを思いだすのだなぁ～胸フェチでもないのだけど　アハハ

女郎花　fu

おみなえしを漢字では女郎花と書くが女郎とは遊女のことと一般的には思われているからちょっとひけるひともいるのではないか古来女性一般を指したらしいし平安時代は高貴な女性を言ったらしいが近代以降は女郎は遊女のことで定着しているようだから女郎花という漢字名はをみなえしには可愛そうな気がするなんがかなぁ名付け親はかの珍名イヌフグリの命名者牧野センセイではないらしいけど

ありゃりゃ　fu

突然眼が見えなくなったという一時的なことお騒がせなおはなしで大変失礼！

金木犀　fu

みあぐればにおいまみれのきんもくせい　　風子　　　　　　　　　　　　　　我が家の金木犀も咲き出した昔は前庭でゆったりしていた木犀だが家の改造後は毎年刈り込まれ窮屈な思いをさせている香りを振りまくのが命のような木犀だ狭いところでしっかり自己主張している金木犀の出自は中国の南部桂林桂は木犀のこと季節には街中が金木犀の香りで包まれるトイレにいるみたいとガイドが笑って言ってたナもちろん日本の芳香剤のことだ金木犀は沈丁花と山梔子と並び三香木とされ香水のブランド品だってあるそうだブログなかまのセラちゃんのように匂いが強すぎるわと敬遠する人もいるようだ匂いの感覚には個人差もあり性差や環境でも違うらしい変わり者ではないようだからセラちゃんご安心を！それに匂いの強さは個性だそうだから認めてあげてネ

歓迎できない虫　fu

ひともせばいっきにやみへかまどうま　　風子　　　　　　　　　　　　　　

停　電　fu

槍鶏頭　fu

​とんがっていきているぜとやりけいとう　　風子​　　　　　　　　　　　　鶏頭って花は鶏の鶏冠に似ているからだと言われているが鶏冠のようでないのもある槍鶏頭確かに尖った槍のようではあるそれでも鶏頭だ嫌味なトンガリはいかんがあまり周りに気を遣い自分らしさのない　　　　　　　人生なんて面白くねえなぁ　　　　　　　　　　　　　

木下闇　fu

​じゅうせいのむなしきひびきこしたやみ　　風子​　　　　　　　　　　　　

戻り梅雨　fu

​ひたひたとねこがろぢゆくもどりづゆ　　風子​　　　　　　　　　　　　

もう　これっきりです　fu

迎え梅雨　fu

​くらがりにめてをかざせばむかえづゆ　　　風子​　　　　　　　　　　このまま梅雨に入るのか暑いくらいの日のあとに降ったり止んだりの日がつづく

草茂る　fu

​しょうねんのボールのゆくえくさしげる　　風子​　　　　　　　　　広い公園の端までは管理が行き届かないのか草ぼうぼう受けそこねたボールは転々草叢へ探すのも大変だがこれも楽しみのうちあった～！チビッコの元気な声がはずむ

素　足　fu

​やせほそるすあしにぞうりなつはじめ　　風子​　　　　　　　　　　　

顔パンツ　fu

夏　燕　fu

​ぜんかいのやないとびかうなつつばめ　　風子​　　　　　　　　　　　

修司の忌　fu

​てばさきでせいしゅんかたるしゅうじのき　　風子​　　　　　　　今夜は次男家族も一緒にささやかな夕食かみさん手づくりの自慢のコロッケや名古屋で長男が買って帰った名代の手羽先唐揚げと手羽先に餃子の具が入った手羽先餃子で一杯！今日5月4日は寺山修司忌寺山は私と同い年若くして世に出40代の後半早くに亡くなったそんな話がきっかけで我が青春時代に話題が及び久しぶりに痛飲した

木瓜の花　fu

​ぐちょくよしせつをまもれとぼけのはな　　風子​　　　　　　　木瓜咲くや漱石拙を守るべく　　夏目漱石

八十八夜　fu

立ち話　fu

​ろうばいによびとめられてたちばなし　　風子​　　　　　　　　　　　もう早や蝋梅が綻びはじめたよく香る道行く人がいい香り！と言って立ち止まって話しかけてくる地区のひとで普段は挨拶を交わす程度だが蝋梅の甘い香りが縁でしばし会話がつづく話題は互いの病気の話これが年寄りってもんだ

冬の鷺　fu

​ふゆひなたうごかぬさぎをみつづける　　風子​　　　　　　　　　　ちょっと落ち着いたので久しぶりに風の小径を田んぼ出て見るいつも刈田の水辺にいるアオサギの姿が見えないと思ったら丘際の雑木林の樹の上にいた前にもこのあたりの樹上にいたがアオサギの寿命は5年ほどだというから同じ鷺かどうかは分からない時々くゎーと啼くこちらを威嚇するのか相方とコミュニケションをとっているのか近くへ寄っても樹上の枝に立ち尽くしたままで動じない根比べのようにこちらも見続けていたいっときの暇人？息抜き？

白　髪　fu

短　日　fu

秋　桜　fu

​たにさきてたのはなとなるあきざくら　　風子​　　　　　　　　

鞄　fu

​ぼろかばんゆめつめこめばあきのこえ　　風子​　　　　　　　　　この黒鞄コロナが落ち着いたようだからといって旅行に出かけるわけではないこの中には携帯用硯箱、下敷き、陶器の筆洗筆巻き、用紙、生徒さんの作品をホワイトボードに止めるマグネットなど水墨画教室で使う道具が入っている結構な重量だが楽しみっつ一緒に絵を学び伝統絵画を伝え広げるという小さな夢が一杯詰まった鞄なのだコロナ禍で休講だった講座も再開いよいよ秋の気配も感じるようになったやっと家籠もりから抜け出られる重いボロ鞄もウキウキしてるようだ

鵯　fu

​ひよどりやあかきみあればかまびすし　　風子​　　　　　　　　　　　　ピ～ヨピ～ヨと喧しい鵯果樹園（特に柑橘類）の天敵我が家でも金柑、ウメモドキ、千両万両などとこれから朱い実ものの季節だが閉口する野鳥だ用心深いようで厚かましい鉄砲がないから焼き鳥にするぞ！と怒鳴って威すがいくら追ってもいたちごっこで効果なし焼き鳥とはいうものの食えまいと思っていたらコーチン同様に結構いけるらしくジビエとして秘かな人気があるというそれならば網でもって獲ってやろうかい、とくだらん段取りを巡らし馬鹿なことで時間を費やしているコロナでお家時間が多くなったおかげか

赤れんが　fu

​しゅうとうかえいがのなごりあかれんが　　風子　　　　　　　　わが町の隣まちセラちゃんのふるさと松阪​市市民の憩いの場鈴の森公園に接して僕らも利用する市民ギャラリーがある一帯は昔の地域の経済を支えたカネボウ綿糸工場の広大な跡地ギャラリーの建物は大正12年建造のレンガ造りのカネボウ工場を利用している20世紀末ガチャマン景気の終焉まで栄華を誇った紡糸工場の赤レンガの壁がアンティークなランプとともに往時を偲ばせる蛇　足　ガチャマン景気とは戦後の景気現象のことで織機をガチャンと動かせば万の金が儲かるという意味でガチャ万とも言った紡績、繊維業など糸偏の業種が儲かったことから糸へん景気とも言った

賞味期限2　fu

​きがつけばしょうみきげんやあきいりひ　　風子​　　　　　　　　

酔芙蓉　fu

​こぬひとをべにさしてまつすいふよう　　風子​　　　　　　　　　　　芙蓉のひとつに酔芙蓉がある朝は白いが昼過ぎから変化し始め夕方には紅色になって終える一日花しとやかで気品があるが淡い恋や儚いイメージがある酔芙蓉といえばおわら風の盆を舞台にした高橋治の小説「風の盆恋歌」ドラマ化もされ、歌にも登場する随分昔八尾の風の盆を見にいった深夜あの坂の町でみた幻想的で優美な町流しの踊りの様子は哀調を帯びた胡弓の音色や道傍を流れる水音とともに瞼の裏にやきついていていまも離れない

鶏頭花　fu

​けいとうやもえさかるままにわにたつ　　風子​　　　　　　　　　　　たぎる情熱の炎のような今の季節の花に鶏頭と彼岸花があるこのように燃えた頃もあった！あさから不安定な気象もよう午後から激しい雨になった

九月来る　fu

​　　　くがつくるさきのみえないおのがみち　　風子​　　　　　　　　　　　　　　　　　　いずくとも身をやる方（かた）の知られねば憂（う）しと見つつも永らふるかな　　紫式部　　　　　　　　　　　　　　　　　　

百薬の長

​ふしなどはこわずいっこんましらざけ　　風子​　　　　　　　　　　　汗して山道を歩いていて岩陰から滴る湧水に出会った時の喜びったらない見渡して朱い木の実のなる木があったりすれば猿が採り溜めた木の実が発酵してできるとかいう猿酒（ましらざけ）であればありがたいなどとバカなことを思ったりするなんせ酒は百薬の長だの不老不死の霊薬などと古代より言われてきているのだから自然の妙薬を戴かないわけはないまして不老不死といってももうすでに老後もいいとこなんんで残るは不死なんだが輪回の理もまったく未知なんでどうしようもないともかくその場で救われ安堵できれば不老不死であろうがなかろうがありがたい発酵水よ

鬼　灯　fu

​​ほおずきのてるてるぼうずしらぬこら　　風子​　　　　　　　　　　田舎の子でも今どき鬼灯で遊ぶことすら知らないのだから袋を解いててるてる坊主をこしらえることなど知らなくて当然か鬼灯をひとり鳴らせし少女居て　​鬼灯をくれしあの娘はいまいずこ​​なんて感慨は分かるまい

鬼　灯　fu

​​ほおずきのうちにかがやくさんごだま　　風子​　　　　　　　　　　　ほおずきやあかくかがやくちゅうのたま　　風子　　　　　　　　　　　　　　​　　　　　

秋の雨　fu

​としのゆくほどにおもたきあきのあめ　　風子　　　　　　　　　　​　　　　今日は雨が上がって暑い一日になったこの地方に　　　今大気不安定による被害はないしかし全国各地で浸水や土砂崩壊による被害がでている悲しいことだ今日は終戦記念日であるがコロナと五輪加えて前線停滞による災害のなかで例年ほどに戦争が話題にはなってないただでさえ76年前の戦争がどんどん風化しつつある時代だけに気になるでも若い人たちの多くがさきの戦争の事実さえ知らず知ろうともしないなかで戦争体験者から話を聴き後世に伝える草の根活動をしているのを知るとほっとする

盂蘭盆会　fu

​こんとんのげんせにむかううらぼんえ　　風子​　　　　　　　　　昨日は盆の棚経の日盆の行事も地域によって様々僕の住む所は嘗て役場も学校もある独立した村だったので近所に宗派の異なる数軒の寺院がありお盆には菩提寺以外の寺の住職も棚経にきてくれていたものだお布施もだが全日家を空けるわけにいかず大変だったお蔭でといってはなんだが時流か今は二軒に減った恒例の盆踊りも今年も中止激しい秋雨とコロナの中を迎えたご先祖を慰霊するかってんで久しぶりに孫たちとお家カラオケ甘い採点にセットしておいてやったらみな高得点で満足して帰ったこれもよかろ