蜘蛛の糸 fu
みにしむやじごくごくらくむすぶいと 風子 家蜘蛛が這っていたりすると女子供はヒエ~とか言って大騒ぎする「毒蜘蛛やないゴキブリなどを食べてくれるええ蜘蛛や」とはいうものの気持ちのいい生きものではない朝方軒下に張られた蜘蛛の巣が首筋に引っかかったりするのも鬱陶しいそんな蜘蛛の話といえば大抵の人が知っている「蜘蛛の糸」芥川龍之介作の子供向け物語で一言で言えば利己心は破滅を招くという教訓の話だが読む人によって感想もちがったり疑問が語られたりしている元ネタもあるし(※)作者の真意に思いをはせながら読むと実に興味深い名作だたとえばお釈迦様は地獄で苦しむ多くの亡者たちの中からなぜカンダタ一人を助けようとなさったのかなぜ丈夫なロープでなく蜘蛛の糸だったのかカンダタは他の亡者たちも蜘蛛の糸にすがってくることを予想できなかったのかなぜお釈迦様は半日も蓮池のほとりで一部始終を見ていて途中から再び地獄へ落ちていくカンダタの様子を悲しそうに見ただけであとはのんびりと帰ってしまわれたのか?などなど近代仏教に批判的だったといわれる作者のしかも芥川らしい描写に感心したりする名作で巣ごもりの日々改めて読めば味わい深い一篇だ※ 時間があって興味のある方はこちらをどうぞ↓https://originalnews.nico/285232