風子の575　あるがままに

盂蘭盆会　fu

​こんとんのげんせにむかううらぼんえ　　風子​　　　　　　　　　昨日は盆の棚経の日盆の行事も地域によって様々僕の住む所は嘗て役場も学校もある独立した村だったので近所に宗派の異なる数軒の寺院がありお盆には菩提寺以外の寺の住職も棚経にきてくれていたものだお布施もだが全日家を空けるわけにいかず大変だったお蔭でといってはなんだが時流か今は二軒に減った恒例の盆踊りも今年も中止激しい秋雨とコロナの中を迎えたご先祖を慰霊するかってんで久しぶりに孫たちとお家カラオケ甘い採点にセットしておいてやったらみな高得点で満足して帰ったこれもよかろ

ハレとケ　fu

ハレはハレ ケはけだるくて あきあつし　　風子​　　　　　　　　　　暦の上ではもう秋だとはいえこの猛暑とコロナ禍とで巣籠りの日々何処も一緒だがセラちゃん 暑気中り気味だとかその後いかがかなハレとケは日本の伝統的な暮らしの考え方ハレは祝い事やお祭りなど非日常ケは普段ごとで大事な日常異例ずくめの東京五輪もハレで多くの人が高揚したハレはハレでそれはそれで結構ケは拡大一途のコロナ禍やんケなのにハレってなんでやねん？て言うても　しゃあないわなあ以下ごまめの歯ぎしりこんなんで　ほんまニッポンどうなるんやろって　まどろっこしゅうて　苛立たしゅうて腹立たしゅうて　気だるうなってどもならんわあけど秋やというてもコロナは拡大一途やし毎日のこの暑さやし気いつけて　頭冷やして病気にはならんようにする他ないわなあ熱が出ても重症化するまでお家で寝とれ？だってお上が言いだしたからね保険証あっても役に立ちまへんねんこれを医療崩壊言うんですわみなさん気をつけて自分の体は自分で守りましょうマスク着用、手指消毒必要以外人と会わない巣ごもりしてブログやるやっぱ　このケ以外ないです画像はベロベロネ（こえびそう）ですアッカンベエではありません​

夫婦善哉　fu

​うつせみやめおとぜんざいこれにあり　　風子​　　　　　　　　　　　庭の木に番いの蝉殻があった幼虫のうちから赤い糸で結ばれていたらしい130年前大阪法善寺に「お福」という名物のぜんざい屋があった一人分のぜんざいを二杯の椀で出すので客が訳を尋ねたところ「めおとでんねん」と言ったのが今に伝わるなにわ名物夫婦善哉なんだとかこの蝉の抜け殻もめおとでんねん

凌霄花　fu

​のうぜんのそらへたからかファンファーレ​　　風子　　　　　　　ともかくも上へ上へ伝うものがあれば隣家までもともかくもゆくとどまることもせずまるで五輪の楽隊のラッパのように花を天に向けて翳しながら…ひたすらゆく無観客でも

採　血　fu

蛇　足中高年男子諸兄には自覚症状の有無を問わずPSA検査（簡単な血液検査）を受けられることをお勧めする前立腺癌は今日本では第4位で転移さえしなければ5年生存率100％ともかく早期発見が大事ぼくの場合医師の勧めで渋々PSA検査を受けたらあらあらということだった生検や画像診断の結果手術も放射もリスクが大きくてだめ薬物治療で行きましょうということになった快癒は無理とのことだが継続治療で安定している

貴様何もの？　fu

松阪自慢　fu

​みやびなるまつさかうまれいせしょうぶ　　風子　　　　　　　　　　

合歓の花　fu

​べにさしてきげんなおせとねぶのはな　　風子​　　　　　　　　　かなり高い県道の路肩の中程に数本の合歓の木がある数メートルほどの木だが主として車道ゆえこの時期花が咲いていてもほとんど気づかれないのではないかと思っている合歓の木は夜は葉を閉じて眠るので男女の同衾のことをさす合歓と呼ばれる不機嫌な夫に合歓の花を入れた酒を飲ませるとたちまち機嫌が良くなったという中国の故事もあるらしいこの夜咲く紅色の妖しげな刷毛のような花は実は雄しべで葉っぱが仲良く重なり合って寝ているうちに甘い香りで虫たちを誘引して受粉を手つだわせる因みに合歓の木の花言葉は　歓喜・胸のときめき

半夏生　fu

​​ひとひとりいないたんぼやはんげしょう　　風子​　　　　　　　　今日は半夏生かつてはこの日までに田植えを終えるように言われていたらしい機械化でそんな言い伝とは関係なく早期に田植えも終わり一面の青田が広がっているどくだみ科の片白草は半夏生の頃に葉が一部白くなることから半夏生とも言われるこの頃の雨を半夏雨といい大雨が降るとされてきた今も各地で警戒情報が出ているダム放水の警報音も聞こえた明石焼き喰らふ半夏の雨の音　　風子半夏の日には蛸を食べるという物忌みの風習があるらいい小止みの間にスーパー出でかけたら蛸のサービスタイムだった今夜の酒のあては蛸昼は蛸の入った明石焼きだあ

小振りでも　fu

あじさいのかげであじさいひそとさく　　風子​　小ぶりでも紫陽花は紫陽花他の花に目を奪われて見られることもないが引け目を感じることなどないぞ十分に存在感ある僕は君が好きだだからこうして撮ったのじゃないか

六月尽　fu

​たんじょうびはやめぐりきてろくがつじん　　風子　　　　　　　　ちかごろはお誕生月限定で○○％割引だとかいって購買をそそるCMがよく届くようになった今日は僕の誕生日で近くの倅夫婦が晩飯を家に誘ってくれたお祝いをしてくれるらしい当の本人は加齢とともに漫然と月日の経つのが早く感じると何度も書いているがいのちの時計はいつどこで止まっても不思議でないほどに一年のひと巡りの早いことを実感するばかりである梅雨寒や先祖に供ふ花片喰　　風子​片喰（かたばみ）は我が家の家紋五大家紋の一つらしいが家族制度がなくなって家紋なんてものも忘れられていくようだ諸法皆空諸行無常

竹皮を脱ぐ　fu

​たけかわをぬいでおやだけしのぎけり　　風子​　　　　　　　　　　　　くらいヤブの竹の梢でギシギシと擦れ合う音がする今年竹があんなに伸びたのだ自分の老いてゆくさまも光陰矢の如くだが孫たちも成長ぶりも目を見張るまだケツの青いところはあるが親と議論していたりするのを見てると結構大人になったなと思う老兵は去るのみかもう爺いの出る幕はない

5月よババーイ

​どくだみのしろきじゅうじをよしとする　　風子​　　　　　　　　　　どくだみは強い匂いが嫌われるが十薬といって薬草でもありこの中心部の穂と白い苞片がかわゆいもしこの花（苞片）が赤かったら？どうだろう？なんて馬鹿げたことを考えている梅雨の中休みというか今日も真夏日暑いと言っても爽やかコロナのワクチン接種1回目を29日に無事済ませなんだか忙しいうちにもう五月も終わりだ

気になる　fu

​フェンスぎわりんかをむきてかいうさく　　風子​　　　　　　　　それがどうしたって？別にどうってこともないのだけど…幾株かの海芋（カラー）はこちらを向いて咲いているのにこいつだけはお隣さんの方を向いているそれだけのことなんだけど…なんで？て気になるそんなことってないかい？今日は暑かったそのせいかな？

反抗期　fu

​はんこうきわれにもありきねぎぼうず　　風子​この葱坊主のように繊細で勢いよくはなかったけどありましたよええ　ぼくにも　反抗期

四月尽

​今日もまた画展準備や四月尽　　風子​けふもまたがてんじゅんびやしがつじん　　風子そんだけのこと？コロナコロナコロナの世界自分の出品準備は置いといて…はてさて​なんちゅうこっちゃ​

ちょっと一服　fu

公言することでもないがぼくは60代半ばから重い病気もちで障害の身でもあり口には出せない苦痛を抱えてはいる外見は異常がないからよく「お元気で…」といわれる余計なことを言う必要はないから「元氣ですよ」と笑顔で答えることにしている元氣とは生きる源だと思うから元氣を保持していたい元氣の氣は気とはちがうこのことはあまり知られてない違いは米と〆の違いで元氣の氣は内から八方に広がる力のことだでもときにはこの氣がへたることもあるそれは氣が締め出されて氣弱になり迷い始めることだ今がまさにそれに近い迷うてはいかんそんなときはこころを開放するために一服するに限る窓の外には白い雲がみえる「お～い雲よ　ゆうゆうと　馬鹿にのんきさうぢゃないかどこへいくんだ」暮鳥の詩がうかぶ鈴をチ～ンと鳴らしふう～と　深呼吸してみる

春の展　fu

​いっときのいやしとなるやはるのてん　　風子​　　　　　　　　　　　恒例の志風水墨画グループの遊墨展去年はコロナで自粛したが今年は地域の春の文化芸術展の一環として開催できることになり出品作の準備、会場のレイアウト案内状の準備等に追われている感染対策にも万全を期して連休明けの8日から開く場所も近くに新設になった市のアルスプラザのギャラリーコロナ疲れの日々癒やしの場になればと願っている

変な話　fu

​​​​​​​​​​上：​​かっぱさん作　河童のいる焼き物　下：​小川芋銭のかっぱ　志風の模写絵と遠野の河童淵​　​​​​​​​​かっぱにはかっぱのおもいはるのゆめ　　風子​　　　　　　　　文人志向ではあるが文学志向は乏しい変なおじんのちょっと長い　変な話全国各地に悪さをする河童の妖怪伝説があり河童の川流れ、陸に上がった河童屁の河童などの多くのことわざもある未確認生物ながら結構親しまれてもいる河童の話夕暮れ時に川遊びをしていると河童に水中に引っ張り込まれて尻を食われるぞと子供の頃よく聞かされた危険な遊びを戒めたものだが河童は比較的愛された存在ではある全国に会員数百人を擁する河童共和国なる河童愛好家の親睦団体まである一体何やってんねん？と思うが活動は多岐にわたり表彰式まであるたかがカッパ　されどカッパらしいこの共和国にすでに故人だが頗る付きの河童愛好家の知人（通称かっぱさん）がいた河童に関する焼き物の蒐集が嵩じてついに生涯を河童の焼き物作りに精出して全国大会で表彰まで受けた御仁だった中学の校長先生をしていた彼がそこまでカッパにハマった理由が「河童は　理想的な生き方の象徴だ」というのだが変な話でぼくには　まっことよく分からないこれはまた　知人の女性に聞いた今は有名な遠野の河童淵で実際に河童を見たというご本人の話普段なら眉唾ものとして聞き流すところだがしんみりと話す河童淵のカッパ守りとの交流ばなしを聞きその後遠野の自然災害や貧困の村の歴史や​貧しさ故に間引きされ河原で殺された子供のことなどをぼくなりに調べて興味を持った遠野のカッパ伝説にはこのような時代背景が根底にあることを確信しさらに「河童は見るものじゃないこころで遭うものだ」とカッパ守りのおじさんに言われてまもなくカッパを見たのよという彼女のことばからこれは不幸な死んだ子供たちへのレクイエムではないかと考え彼女の話を信じてぼくも遠野へ行きたくなったそう告げると「行けるといいわねあなただったらきっと河童に逢えてよ」と彼女はいったもう10年以上も昔のことだがいまだ遠野ゆきは実現していないカッパにまつわる変な話…でした

もうひと花　fu

​もうひとはなさかせとさとすゆきやなぎ　　風子​ちょいとおまえさん最後の花が近いなんてセリフはちと早すぎるんじゃねえのかいもうヒト花咲かせて咲かせてやろうじゃねえかと言っておくんなさいよ

不　安　fu

​かたかごもきいろのみにてきにいらぬ　　風子​　　　　　　　　野生種のかたくりの花が今年は一つも咲かない黄花ばかりがちいちゃな庭で大きな顔をしている色々あっていいが庭さえもアメリカの覇権下にあるようで気に入らぬいろんなところで在来種が駆逐されて行くのは不安でならぬ第一野趣味がないお～い　にっぽん！がんばれ！

紫雲英（げんげ）　fu

​げんげだにゆきちゃんのこえはるうらら　　風子​　　　　　　その昔といってもそんなに遠いむかしでもないが春の伊勢路は菜の花とげんげの畑が広がっていて伊勢路の象徴のようなものだったほとんど見られなくなった風景も近頃蘇って来ていることは嬉しいねそんなゲンゲ田のむかし昔のはなしユキちゃんは摘んだゲンゲのネックレスを山口さんちのツトムくんにプレンゼントしようとするんだけどふん！とか言って逃げ回ってたなんだか　ツトムくんこの頃　変よなどという八重歯の妹のよしこと一緒にぼく見てたなあよしこはぼくの妹だったんだよユキちゃん思い違いしてるみたいユキちゃん元気してるかなあ

花冷え　fu

​はなびえやさりゆくひとのせもふるえ　　風子​　　　　　　　　　コロナ感染者増で落ち着かないところへまた寒気がやってきてなんとも寒いこと老体にはとてもこたえるこんな日は遠い日の別れを思い出すわいな～んちゃってねセラちゃん～今日はセラちゃんの写真を無断で拝借し戯れ句を…ご勘弁あれ

花　筵　fu

​あらわなるはしりねよけてはなむしろ　　風子​　　　　　　　　花の命は短くて…というそうでなくても短いさくら花春の嵐のような風雨に見舞われてあわれ花吹雪となって舞ふ散りしいたさまを花筵というがなんとも粋だねえ

四月馬鹿　fu

​​各地の天神さんに一年の凶事をうそとするという神事がある小鳥の鷽（うそ）を象った木彫りがお守り​いつまでもおやだとおもうしがつばか　　風子　　　　　　　　今日は4月1日　年度替わりの日コロナも収束の気配がなく大変そして今日はエイプリルフール罪のない嘘なら許される日だとか子供の頃には嘘はついてはいけない嘘をつくと閻魔様に舌を抜かれるぞとか嘘は泥棒の始まりだとか喧しく言われたものだ少し大きくなると嘘も方便という真逆のことを教わる？これは生きていくうえでの大人の知恵なんだが日本にはこうした真逆の格言が多いそれはいいとしても近頃の日本いわゆる偉いひとが悪びれもせずいけしゃ～しゃーと嘘をついて通っていくのはどうなんだろうね

踊る猫柳　fu

​はるのひにうかれておどるポンポコリン　　風子​　　　　　　おどるるポンポコリンは30年くらい前のテレビアニメ「ちびまる子ちゃん」のエンディンングテーマ曲「ちびまる子ちゃん」の人気とともに子供だけでなく大人の間でも大流行♪　タッタタラリラピーヒャラピーヒャラ　とナンセンスな歌が街に溢れてた歌謡大賞など総なめ高校野球大会の入場行進曲や応援歌にも枝葉された高度経済成長からバブルへと猫の目のように変わる時代の世相を反映していたのか♪　タッタタラリラピーヒャラピーヒャラうららかな春の日差しを受けもう花開いた猫柳が踊っている

薹が立つ　fu

​ふきのとうたてどいろかをもてあそぶ　　風子​　　　　　　　毎日の天気の変わりようが激しいので気づかないうちに蕗の薹が立ってしまってるわ、とかみさんが残念そうにいう薹がたったら立ったで色香を味わえばいい絵にもなる早速スケッチすることにしたここ一週間ほどネットに繋がらなくなることが度々あってブログ更新に支障をきたしてたパソコンも薹が立ってきたか、と思い調べてもらいルーターを変えたら今のところ異常ない

美酒に酔う　fu

​うまざけにコロナもかすむはるのよい　　風子​　　　　　　　さきに書いた「非日常」で地元の酒蔵が蔵じまいすることに触れ自分も含め酒の愛飲家を酒好きと書いたらお前酒好きというが酒呑みだろうと言われたこじつけではないが酒好きはただの酒呑みではないという言い訳をしておく1200万年も昔落果し発酵した木の実を我らの先祖が食べ酔って快楽を得たのが人類と酒との付き合いの始まりだ酔うというのはアルコールが脳内に入りドーバミンという細胞に働きかけ快楽を得るという現象だ人類はより快楽を求めて酒の文化を発展させた酒は人類の進化の証しでもある酒飲みには2つのパタ～ンがあって抑制型と発散型があるどちらも過ぎると始末が悪いこれはアセトアルデヒドのせいだ度をこす酒呑みがよくない悪い酒と言われては酒が気の毒だ酒は楽しく飲むべし人類の進化に思いを馳せ心地よく飲んで酒の文化を味わってこそ酒好きといえるのだ

青ぬた　fu

​あおぬたやすこしはやめのゆうごぜん　　風子​　　　　　　　　

猫　柳　fu

​あっしにはかかわりねえとねこやなぎ　　風子​　　　　　　　　　わかんな～い　と若い子らは言うまたかあとぼくらは言う性懲りもなくと思う記憶にございませんと最初は言いばれると反省と謝罪おいらにはかかわりねえことでござんすと言ってるはなから同じことが繰り返されるそんな世界が遠くて近いところにある

明日へ　fu

​しゅんこうにみちたあしたへあゆみだす　　風子​　　　　　　　　　ともかくも今日を悔いなくそして明日に向かって一歩

心のふるさと　fu

ふるさとの山に向かいて言うことなし　　　　ふるさとの山はありがたきかな　　啄木上掲写真はぼくの散歩道（風の小径）のある田圃から望む布引山地・青山高原の山なみである布引山は鈴鹿山脈の南端に続く高さは7～800m程度のなだらかな山容で山頂からの眺望がよく軽登山のコースも整備されており観光地として知られているまた山頂にはいつかこのブログ仲間のセラちゃんが紹介してくれていた発電用の巨大な風車が立つ山なみを隔てた滋賀県側から吹く風を利用するこの風車は今では91基、国内最大規模を誇る、まさに圧巻この山なみに抱かれるように南に広がるのがぼくの栖のある街でこの山なみは街のシンボル的な山であり母校の高校の校歌にも歌われている山でもある我が街は、ぼくが生まれ育ち一時期を除いて人生の大半を過ごした穏やかな田舎街だが決していい思い出ばかりあるわけではないときには故郷を捨てたいと思ったときもあるしかしかのセザンヌが故郷南仏プロバンスのサント・ビクトワール山を生涯愛したようにぼくにとってこの布引山はときに慰められときに励まされてきた心のふるさとともいえる存在なのだ

芽吹き　fu

​すごもりはごめんとめぐむうきのとう　　風子​　　　　　　　　　　　巣ごもりは嫌やだよね仕方がないからしかも年寄はヤバイから巣ごもりしているけどはやく自由に外の空気が吸いたいねえ親しい友ともあいたいよねえ

来年も…　fu

​らいねんも咲いておくれよシクラメン　　風子　　　　　　今頃来年のことを言っては先日追い出した鬼に笑われそうだが…なんせ日がタウのが早いものだから今年ももう少しは咲いているであろうシクラメン夏越しがうまくいくか仮に越せてもこちらの寿命のほうが分からないがお互い精一杯きままに生きてがんばろうぜと声かけてみる

ニニ・ロッソ　fu

独身時代仕事場へゆくのに朝一番の電車で通っていた寒さの頃は駅までの自転車通いも結構つらかった電車がくると一時間半ほどの乗車だからドアが開くのを待ちかねたようにそれぞれが定位置の席めがけ駆け込むまだ車内の暖房も温まってない時刻それでもすぐに眠りにつけたこんな朝はあの頃よくラジオで耳にし元気をもらったニニ・ロッソのトランペットの曲が思い出される

ゆ　め　fu

​よばわれどふりむかぬひとはるのゆめ　　風子​　　　　　　夢には願望や空想、心の迷い、儚いことの喩えや睡眠中に見るゆめなどいろいろある寝ていて見る夢にも楽しいゆめもあれば怖いゆめ、苦しいゆめ儚いゆめ分けのわからないゆめなどある夢は深層心理のはたらきによるといわれるがこの歳まで生きて幾多の夢をみたがいまも心に残る夢に関わる夢をみることがある小学校に入る一年も前に父は召集され母の手でぼくと妹は育てられていたから貧しく辛い思いや寂しい思いをし泣きべそをかくことも多々あったある夜戦地にいる父が現れる夢をみた笑顔の父はぼくに近づくと　無言で肩を叩き　頭を撫でるとくるりと向こうを向いて去ってゆく父を追っかけながら大声でおとうさ～んとなんども呼ぶが振り向きもせずに遠ざかった行くおとうさ～んと大声で呼ぶ自分の声で飛び起きた床を出て隣の部屋へゆく母は管制灯の明かりの下で夜なべの針仕事に精を出していたがその周りを　お父さんが、お父さんがと泣きじゃくりながらつぶやきぐるぐる廻わるぼくを何しとんの？寝ぼけとったらあかんにおしっこやったら早う行っといで！と母は強く咎めたお父さんは　お父さんはどこへ行ったん？どこへ行ったんや～と叫び　泣きながら外へ飛び出したすぐ近くの森でホッホウ　ホッポポ　ホウホウとフクロウがなく寒々とした夜空の月の下で僕は大声で泣いたその情景のゆめを時折みて今も80年ちかく昔の夢から目覚めると目頭が濡れていたりする男の子が女々しいことを言うもんじゃない男が人前で泣くもんじゃないと日頃から母は厳しかったから夜ひそかに外に出て泣いたりしていた泣き虫だったそんなぼくもいろんな試練を経て長じるに及び心臓に毛が生えた男と揶揄され泣き虫で女の子にからかわれるようなそんな子だったと言うとうっそお～と言われるから分からないものだそんなぼくが近頃は幼児返りしたのか老いて涙腺が緩んだのかとみに泣き虫になってどうしようもないaituさんの記事がきっかけで恥ずかしいことを書く気になった

ふらここ　fu

​おいひとりゆらすふらここ犬がなく　　風子​

遠い日の花火ではない　fu

​やそじでももえておりますシクラメン　　風子​ゆめ、恋、青春。感動、情熱いくら年老いても遠い日の花火ではないしゅるしゅるしゅる～ド～ン

節　分　fu

​ウイルスをよせつけまいとおにやらい　　風子　　　　　

落ち葉掃き　fu

​にくらしきおちばはくはくふゆのあさ　　風子　　　　　　　　　　我が家の車庫前や路地は​ちょうど風の吹き溜まりになっているおかげで路地を隔てたお向かいさんの植え込みや生け垣の落ち葉に悩まされる落ち葉に文句のいいようもないが年寄りには敷地内は言うに及ばず道路の掃き掃除は結構大変お向かいさんはおおらかなお人柄？で掃いてるときに顔を合わしたときたまには苦情もいうが一向に気に止める様子はない結果毎日のように掃く羽目になる隣人を選ぶわけにはいかないしとかくこの世は難しいの～

葉牡丹　fu

​はぼたんのちぢれほころぶひなたかな　　風子​　　　　　　　少し温かい日があったかと思えばまた寒くなるという大都市圏にコロナ緊急事態宣言がでても感染拡大の勢いはおさまりそうもない個人ができることは多くの人がしていると思うがまともに人の顔が見られぬほどにまわりを疑心暗鬼で見なければならないなんて悲しい世のなかだなあ

三が日　fu

​あたらしきてちょうひらかずさんがにち　　風子​　　　　　　　　　　　　

枯れすすき　fu

​かれすすききょうのいりひをはきにけり　　風子​

実千両　fu

​ねんきんのめべりなげけばみせんりょう　　風子​我が国では75歳以上を後期高齢者というぼくもそうだがなぜ65歳以上の高齢者を前期と後期に分けるのか生活に特段の違いがないのに腑に落ちなかったもともとは学術用語や統計用語であったらしく医療保険の安定維持の観点から医療保険制度上分けられたらしい要するに医者にかかる度合いが高い年代が後期高齢者なのだといううことだそこで後期高齢者の受診の際の自己負担額をこれまで前期高齢者と同じ一割だった一般の対象者のうち年収200万縁以上の所得者層が一番厚いという理由で二割に引き上げようとするらしい年金は目減りするばかりだし高所得者からもっととれよとか所得だけでなく資産も対象にすべきだという声もないではいどこの国でも同じお上のやることにはさからえないみたいだし弱いものは泣きを見るばかりだと言う声が巷ではぼそぼそ聞こえる

数え日　fu

​かぞえびをくすりかぞえるゆうべかな　　風子​​​

霜の朝　fu

​かおみせぬころなのきょうふしものあさ　　風子​霜の朝はなんとなく身構える殊にコロナ禍が収まりそうもなくじわりじわりと迫りくる恐怖の日々霜晴れの朝とはいえ辺りを見透かしても貌のみえないコロナに囲まれているようで思わず身を縮めてしまうどうしようもないのだけれども…

冬　至　fu

​カボチャくいゆずでぬくもるとうじかな　　風子​

生きる　fu

​いまいきるきはくをひめてみそさざい　　風子​朽ちかけた老桜の幹の割れ目になんの木か小さな命を宿している近くの藪でみそさざいの地鳴きが聞こえる自然はたくましいひとが生きるってことは無明の闇を彷徨うようなもの今自死が多いというこんな哀しいことはない生あるものは何時か間違いなく死ぬどんな事情があろうとも自ら死に急いではいけない愛や縁を大切にし　生の喜びを味わいたい眼の手術をして一週間何もできなくてこんなことを考えていたちょっと難儀な手術のようだったけど無事済んですこしずつ快方に向かっているお気遣い戴いた皆さんありがとうございましたぼちぼち復帰しますそれにしてももうあと二週間で今年もおわりですね

冷えびえと　fu

​よはのふゆしんがんかすみひえびえと　風子​夕方からよく冷え込んでくる気がかりなことがあれば尚更寒々とする年齢の割に眼はよく見えるほうだったが最近左の眼が見にくくなってきた絵を描く、詩を詠む上でやはり眼は大切だ心眼といって眼にみえない物事の真実を見通す鋭い心のの働きがあるが眼は心の窓ともいうように眼がよく見えるに越したことはない見えないと心眼も霞み鈍くなるような気がして心許ないやはり目ン玉は大事だということで明日眼の手術をすることになったぼくの場合少しリスクを伴うらしいがいちどで無事に済ませたい不安はあっても医師に委ねるより仕方がないしばらくPCの前から離れます投稿などできませんので悪しからず

カレンダー　fu

​カレンダーめくればせまるとしのくれ　　風子いうまでもないことなんだけど