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四つ葉のふくろう

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Mar 17, 2005
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 霊感って幼い頃の方があるものでしょうか。

わたしが今となって感じるのは
「このエリアには住まない方がいい」
「今日は何かいるから電気つけっぱなしで寝よう」(これはよく感じる)とか、
誰かの家にお邪魔し「この家、何かいる」(これはたま~に感じる)とか、
「この人は(たぶん)何かとりついてる」(これは10年に1人会うぐらい)
とかその程度。かなり違和感を感じるのですぐにピンとくることばかりです。

それも気づかない…って人がいるとしたら、霊感、多少残ってるといえるかもしれませんが…。

昔はちょっとしたことがありました。
といってもテレビでよくある“超恐怖体験”を期待されるとちょっと…。まあ本当にあった“ちょっとだけ怖い体験談”として読んでください。

わたしが小学校の時住んでいた一軒家には、家族以外に明らかにもう1人いました。映画でいうなら『アザーズ』や『シックスセンス』、まさにあの感覚を感じていたわけです。

寝ているときの金縛りは朝飯前。
息が苦しくなり上に人が乗ってた!という金縛り体験もありました。
まあこれは「夢」だと思い込めば自分のなかではあっさり解決してました。いや、案外“それ”に遭遇すると意外と冷静になれるものだし、何かの間違いだと思うものなんです。

ラジオを聞きながら勉強していると、突然ラジカセのボリュームがMAXになり、けたたましい大音量になって慌てて消す…なんてこともしょっちゅうありました。
でもこれについても「わたしには理解できない科学的なことが起こった結果だろう」と納得させ、あまり怖がってませんでした。

ただしラジカセがらみで言えば、当時所有していたラジカセは、スイッチの「オン・オフ」を手で切り替えないといけないタイプだったんですね。
それなのに突然ブチっと「オフ」または「オン」になることがよくあったんです。
これは……。
さすがに「おかしいな」と思いましたが「何かの勘違い」だろうと思えば、まあなんとかなりました。

そんな思い込みもできるわたしは、どちらかというと物事に対し“かなり鈍い”タイプ。でも、それでも「普通の家とは違う。おかしいな」と感じることがひとつだけあったのです。

それは、1人で2階の自室にいると必ずといっていいほど、1階の台所から

トントントントン……

と、手際よく野菜か何かを切っている音が聞こえてきたこと。

最初は、買い物から母が帰ってきて料理をしているのかな?と思ってたんです。もしくは、大きな勘違いで、別な家の台所の音が聞こえてるだけだろうと。

が。おかしいんですよねえ。1人でいるときに限って

トントントントン……

と聞こえるのです。どう耳を澄ましても、うちの家の1階から聞こえてくるとしか思えないのです。

連続して
トントントントン……

と聞こえてきたある日、一体何なのか確認したくなり、ソロ~ソロ~と静かに一段ずつ階段を降り、半分ぐらい降りたところで、かなり勇気を振り絞って
「お母さん?」と言ってみたら……。

音がピタっとやんだのです。

「びえええええええええええええ」とさすがに怖くなり、すごい勢いで2階に駆け上がり、ベッドにもぐりこんだことがありました。

以後も1人だとたまに“それ”は聞こえましたが、以前ほど回数は少なくなりました。が、その代わりと言ってはなんですが、変なことが立て続けに2回起こりました。

ひとつは、ある日、わたしが勉強をしていたら、同室で寝ていた妹が、突然ムクっと起き上がり、夢遊病者のように、フラフラフラ~と部屋を出て行ったのです。声をかけても振り向きもしません。目はつむってたので、寝てるようにしか見えないのです。

あまりに怪しいので後をつけて行ったら……。

ベランダの手すりに足をかけて、いきなり飛び降りようとするじゃないですか!!!!!!

「ぎゃああああああああああ!」と、必死で妹の体にへばりついてひきとめようとしたのですが、力が異様に強い。しかも顔見るとスヤスヤ寝てる

あらん限りの声を振り絞り、父親を階下から呼び、父の力でなんとか妹を力ずくでベランダの手すりから降ろしたことがあったのです。翌日、妹は昨晩の“事件”の記憶がありませんでした。

ふたつ目はわたし。ある朝目覚めたら、1階のソファだったんです。確かに2階のベッドで寝た記憶はあるのに……。妹が変な事件を起こしたばかりだったので、なんとなくゾっとしました。

そんな矢先、わたしにとっての“大事件”が起こりました。

ある夏の暑い日の真夜中、トイレに行きたくなり起きました。

これって小さな頃は当たり前の光景かもしれません。でも、わたしは真夜中にトイレに行きたくなるという経験は皆無といっていいほどなかった子だったので、この時点でちょっと変ではあるんです。

トイレは1階にしかありません。

家族は全員2階で寝ていたので、1人で1階に行かねばなりません。

すご~~く怖かったので、トイレのドアを開けっ放しにして用を足しました。

すると、台所のドアノブが
「カチャン」と回る音がし、スーっと扉が開く音が確かに聞こえたのです!!!!!!!

台所……。台所台所台所!!!イヤでも
トントントントン……
が思い出されるじゃないですか。

ドアが開く瞬間がはっきり分かり、
背筋が一気にゾーっとした感覚、今でも忘れられません。

おまけに聞こえてきたんですよ、足音が。
ピタ、ピタ、ピタ、ピタというすごい静かな足音で、でも確かに聞こえ、トイレにいるわたしの方に確実に近づいてくるのがわかったんです。

ゾーっとしたのを通り越し、金縛り状態。怖さでまったく動けないのです。ちょっとでも音をさせたら最後という感覚があり、息もできないほど緊張しました。

ピタ、ピタとどんどんこちらに足音は近づき、「ああどうしよう」「とにかく“それ”を見ないようにしよう」と思い、ギュっと目をつむりました。

すると、開けっ放しのドアのそばでピタっという足音は止まりました。もうすぐそこにいる感覚がすごいはっきり伝わるのです!

「来る、来る、来る、来る~~」「死ぬ、死ぬ、死ぬ、死ぬ~」と思い、その間……。どのぐらいの時間が経過したかまったくわかりません。明らかにそこに“それ”がいるという感覚は、体験しないとわからない怖さがあるのです。わたしは、「女の人」だと思いました。台所のトントン…という音をさせていたから。ではないのです。とにかく「女の人」だったのです。すぐそこにいる人は間違いなく女性だったのです。そういうことを確信に近い感覚で感じることができるわけです。

とにかくしばらくすると、「クルッ」と向きを変えるのがはっきりとわかり、ピタ、ピタ、ピタ、ピタ……と足音が遠ざかっていきました。

台所のドアがパタン…と閉まったと同時に、緊張の糸が解け、同時にすごい勢いで2階に上り、両親の部屋に駆け込みました。

両親も、妹ももちろん2階で寝ていました。「助かった!」と、まるで死の淵から生還したような気持ちになりました

今までの人生で、これが一番の恐怖体験。まあこんな程度です。でもわたしにとっては今思い出すだけでも怖すぎる!!!!わあああああああああん今日、お風呂は入れません。なんか、火の玉見たこととか、取材で行った旅館での恐怖体験とか次々思い出してきた。あああああ…。





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Last updated  Mar 17, 2005 02:36:44 AM
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