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テーマ:たわごと(26889)
カテゴリ:日々の生活でしあわせ
2年で15キロも太った男友達から
「今まで着ていたスーツが全部入らなくなった。結婚式に呼ばれたのにスウェットじゃ行かれない!!Oh My God!!!!!!!!!!!」という電話があり、一緒にスーツを選びに行ったことがありました。もう1人の男友達もついてきたので、3人で渋谷に行きました。 太った男友達は、スナック菓子のキャラクターのカールおじさんみたいなので仮にカールとしましょう。 カールは79キロぐらいまでの頃は「80キロになったら死んでやる!」と言ってました。 が、現在87キロ。「あんた死ぬとかほざいてませんでしたっけ」と言うと「あほか。この歳になったら、ある程度太ってたほうが、貫禄が出て仕事するうえでもなにかと都合がいいんだよ」と答えてました。まあ、なんとでも言い訳できるもんですね。 で、ヤツはブランド品でビシッと決めたい!という強い要望があったのです。「太ってんだからそんな服、入りっこないよ!」とずばり忠告したのですが、そんな意見は速攻却下され、渋谷のおしゃれなセレクトショップや、アルマーニ、ポールスミス、グッチなどの専門店を回りました。 ……それみたことか。 そういうこじゃれた店は、カールの入る服なんぞ何ひとつないのです。おしゃれな服は、肩幅などを小さめに作っていたり、スリムなものが主流だからです。 何を着ようとしても、袖口を通すことさえできません。 「申し訳ございません。お客様の入るサイズは当店ではお取り扱いしていなく…」と言われるたびに、わたしは「アハハハ」と笑って「入るサイズないってさ」とからかっていたのです。 すると3軒目ぐらいからは、店に入るなり「一番でっかいサイズで、オレでも入りそうなスーツを見せて」と、服も選ばず店員にオーダー。もはやデザインうんぬんの選択の余地はありません。 しかしそれでも…。 持ってきてもらった服を袖に無理やり通そうとし、 「!!!お客様! それ以上通すと破れる恐れが…」と言われたり、 袖口に腕が通る“難所”を突破したと思ったら、“最終関門”の最後のボタンがはまらず、無理やりはめようとしたら 「!!!お客様! お客様には少々小さすぎるかと…」と言われる始末。 「チェッッッ!!使えない店だよな!」と捨て台詞を吐くのが精一杯の抵抗。 最後の望みをかけ百貨店に行ったら 「あの…お客様」と店員に 「一番上のフロアに大きなサイズ専用のお客様の洋服を揃えたコーナーがありますが…」とやんわり言われ 「オレにはデブ専用の服しかないって言いたいのかよ!!!!」とキレかかってました。 そんなカール、最近、とあるテレビ番組で「α(アルファ)リポ酸」が脂肪燃焼に大きな効果があるというのを見たようで、以来、呪文のように「αリポ酸!!」「αリポ酸!!」と唱えはじめました。 ネットでαリポ酸を販売しているサイトを偶然見つけたわたしは「これで明日から君もイケメン決定!」という件名でURLつきのメールを送ってあげることに。 するとカールからお礼の電話が。 わたしが「ちょっとー、これ、カールが言ってた通りすごいじゃん。1週間で明らかにウエストサイズがダウンした人続出。って書いてあるよ!」と言うとカールは 「いやー。そんなすぐ痩せたらかなり厳しいよ。洋服全部買い換えないといけないだろ。あまりに急激ってのも困りもんだよな」との返事。 ……なわけないだろ! と思いましたが、まあ「束の間の夢」を見るのもたまにはいいでしょう。
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