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テーマ:ё・ぼ・や・き・ё(1794)
カテゴリ:日々の生活でしあわせ
ある日、電車に乗っていて、読みかけの本を黙々と読んでいました。
その本の題名は『沈黙の春』(レイチェル・カーソン著)。 殺虫剤、防除剤をはじめとする農薬事情やその危険性、環境に与える影響などを問う本です。 興味ある人は読んでもらえばいいとして、本題に戻ります。 電車内で、わたしの左隣に座っていた20代後半ぐらいの男性が、な~んかジロジロとわたしを見ています。「気のせいかも」と思ったのですが、明らかにジロリとした視線を感じます。 ビクついたわたしは両目の眼球だけ左側にずらし、ジロ男をチラリと見てみました。彼はわたしではなく「わたしの読んでる本」をジロ見してることがわかりました。 ヤツは最初はさりげない風に本をジロジロ見ていたのですが、次第に堂々と、かつ真剣に私の読んでいる本をジロ見しはじめました。 ってか、見てるのではなく、明らかに読んでます (;´Д`) 「読むな、読むな、人の本を読むな~」 ∠(;`Д´)/ 「気持ち悪いぞ! もっと遠慮しろ~」 ∠(;`Д´)/ という思いを込め、眼球光線をヤツに送ってみたのですが効き目なし。 一瞬、本を閉じてしまおうかと思ったのですが、ちょうどおもしろい場面。そんなことで引き下がれません。気持ち悪さより本のおもしろさが勝ち、読み進めました。 しかし、ヤツもホントに遠慮がないというか食い入るように読むわけですよ。首が上下してるし明らかに読んでいるわけです (;´Д`) しかしながらわたしも、だんだん、彼が右ページ部分が読みずらいのではないかと心配になり、さりげなく本の端っこを持って、彼が読みやすいよう工夫したり、ページをめくるときヤツはもう読み終わっただろうか、なんて気になったりしたわけです(笑)。 い、いや…。違う。そうじゃない!! そうではない!!!!! ∠(;`Д´)/ だいたいなんでそんなに人の本を読むのさ!!!!! ∠(;`Д´)/ と思った瞬間、彼が突然、「あの!!」と、地下鉄を走る電車の轟音に負けぬ大声でわたしに話しかけてきました。 工エエエエェェ(;゚Д゚)ェェエエエエ工 心底ギョッッッとしました。 「あの、僕、もう次の駅で降りるんですけど!!!」 「この本、『沈黙の春』ですよね?」と怒鳴りました。 (怖い、怖い、怖い、怖い~。怖いよ~)と思いつつ、「は、はい…そうですが…」となんとか答えると、 「やっぱりそうですよね! 僕も昔読んですごいおもしろいと思ったんですよ!!!!!まさか、こういうのを読んでいる人が隣にいるとは思わなくて感動しました!!!!!」と爆音で言われました。 「DDTとか化学物質のくだりは、やっぱり凄味がありますよね」 「いやあうれしいな。僕も、家に帰ったら『沈黙の春』、1ページ目から読み返してみますね☆」とのこと。 「は、はあ…」 (恥ずかしい! 恥ずかしい! 恥、恥! 読んでる本が他の人にバレバレだよ~) 「いやあ、話しかけようか迷ったんですけど、思いきって話しかけてよかったです!!!!本当に感動しました!!」と言い残し、彼は電車を降りていきました。 は、はぁ…。 はぁ…。 なんか……。 なんか………。 なんか、とても怖かったぞ、君!!!!!!! ■「四つ葉のフクロウ」トップページへ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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