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fukusukeloverの日記

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カテゴリ:映画
久々に好みの映画に出会いました。
ウルグアイ発のヒューマン・コメディ映画「ウィスキー」。
各国の映画祭で評価された映画らしいです。

<ストーリー>
ウルグアイの町、父親から譲り受けた小さな靴下工場を細々と経営するハコボ 。
毎朝決まった時間に工場へ行き、シャッターを開ける。
その工場で働く控えめでまじめな中年女性マルタ。
長年仕事をしていても、必要以上の会話を交わすことのなかった二人。
そこに1年前に亡くなったハコボの母親の墓石建立式のため、ブラジルで同じく靴下工場を営む彼の弟・エルマンが来ることになる。
ハコボは弟が滞在する間、マルタに夫婦のふりをしてほしいと頼む。
意外にもその申し出をすんなり受け入れるマルタ。
そして偽装夫婦の準備をはじめる二人。
結婚指輪をはめ、一緒に写真を撮りに行き、部屋も片付けて。
そしてエルマンがウルグアイにやって来た。
いかにもブラジル人らしく陽気なエルマンと、微妙な夫婦を演じ続けるハコボとマルタ。
一緒の時間を過ごすうちに、初めてそれぞれのことを知りはじめる3人に
訪れる結末とは…。

タイトルになっている“ウィスキー”は、日本で言う“はい、チーズ”という写真を撮る時の台詞です。
陽気なエルマンは別として、ほとんど無表情(どちらかというとむっつりしてる感じ)のハコボとマルタが、この台詞で写真を撮る時だけは作り笑いをするのが妙におかしい。

妻役と頼むハコボと、それを頼まれて実はまんざらでもない様子のマルタ。
それまで、ただのおとなしい従業員の一人としか思っていなかった
マルタが、意外に妻役をうまくこなす様子に
微妙に心が揺れつつも、頑固に演技を続けるハコボ。
陽気で優しいエルマンと過ごすうちに、見えてくるマルタの女性の部分。

劇的な展開はない映画ですが、
ある程度年を老って、それぞれが自分なりの生活を作っている男女が
繰り広げる物語には、それなりの味が出てくるものだと感じさせます。

映画の批評では、ジム・ジャームッシュとかアナ・カウリスマキ監督作品なんかが感想であがっていましたが、
私的には小津監督作品なんかにも似たような雰囲気を感じました。

女性的には、ここまで面倒を見てくれるマルタを
今までと同じように一従業員として扱おうとする
ハコボの意気地の無さと頑固さに憤りを感じてしまったのですが
そこは、マルタがやってくれます。

やっぱり女性の方が潔いのかも。

ウルグアイって、ブラジルとアルゼンチンの間にある小さい国で
映画産業もそれほどでもなく、年間60本位しか映画が作られない国らしいです。
そんな国で、若い監督二人が作ったのがこの作品らしいのですが、
独自の視点と、うまさがあれば、いい作品が作れるんだなぁと感心しました。








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Last updated  2006.03.13 00:59:39
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micky-momo@ Re:奥田英朗「サウスバウンド」(07/07) この本面白かったですよね~ TB頂きます…
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