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カテゴリ:豆知識
メルマガ181号で書いた地名の「音読み訓読みの謎」について、
読者の後藤様からメールを頂きました。 掲載のご了解をいただきましたのでご紹介します。 その前にメルマガ181号は以下。(一部) -------------------------------------------------------- ■風呂敷専門店 ふろしきや のメールマガジン・大風呂敷通信 http://www.rakuten.co.jp/furoshikiya/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 市町村合併でふろしきやの住所は「市」になりましたが、 以前は「町」でした。 那珂郡大宮町(なかぐんおおみや・まち)でした。 実は京都にも大宮町があります。 ここも今は「市」になってしまっていますが… でもこの大宮町、読み方は 「おおみや・ちょう」なのです。 三重県にもありました。 ここも合併で別の「町」になってしまっていますが、 合併前は 三重県度会郡大宮町(おおみやちょう)でした。 同じ名前の町があった、という事を言いたいのではありません。 都市名の「町」の読みが、 西と東では音読みと訓読みになるのです。 「○○○ちょう」と「○○○まち」。 不思議です… こんにちは! 風呂敷専門店 ふろしきや@でっち 倉田稔之(としゆき)「地名研究家」でございます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■風呂敷専門店 ふろしきや 大風呂敷通信 2009.6.12 Vol.181号 【地名の読みの謎…の巻】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 沖縄では「村」も「そん」と言いますよね。 大宜味村(おおぎみ・そん)とかね。 でっちの地元には原子力研究所で有名な東海村がありますが、 「とうかいむら」で「とうかいそん」とは言いません。 市町村合併が進んで、 日本中から「町」や「村」がどんどんなくなっていますが、 この地名の音読み訓読み、 境目はどのあたりなのでしょうか? 静岡? 愛知? どなたかこの謎を解き明かしてください。 -------------------------------------------------------- 【後藤様からのメール】 大抵のメルマガはスルーなのですが、歴史物のお題に反応してしまいました。 結構反応があったのではと思います。 で、本題ですが、そもそも呼び方の境界は存在するのでしょうか? 古来(源氏物語の時代)、”町”はマチと呼ばれていたそうですが、 それは高貴な人々の住む地域に付けられた物で、上方の一部での事です。 ですから、京都近県でも朝廷が権力を持っていた頃はほとんど町名など無く、 後になってから慣例で”マチ”と呼ばれる地域が出来たと思われます。 ここで”マチ”・”チョウ”が入り乱れる東京の話になりますが、 江戸初期には、”マチ”と呼ばれていたものが、 後に”チョウ”と呼ぶ方針に変えたそうです。 と言っても江戸中心部以外のほとんどの地域では町名など無く、 明治以降に付いた物です。 そうすると、江戸以前に町名が付けられた地域は”マチ”で、 幕府方針に従った所は”チョウ”、さらに明治以降に大量発生した町は、 ”ドッチデモイイジャン”と言う事ではないでしょうか? 事実、実家のある札幌では、時代背景は関係ないにも拘らず、 両方の呼び方が存在します。 ですから、古くから栄えていた上方では”マチ”が多く存在するものの、 後で適当に呼ばれたとすると、やはり境界など無いと思われます。 以上、受け売りに推論を加えたお話でした。 -------------------------------------------------------- なるほどの内容でした。 後藤様ありがとうございました。 たまにはアカデミックな日記です。(笑) 風呂敷専門店「ふろしきや」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
June 21, 2009 11:35:27 AM
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