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飯島あきら

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2007年11月01日
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カテゴリ:読書


心映えの記改版

 

著者は太宰治の娘である太田治子さん。文庫のカバー裏にあるご本人の写真を見るとお父さんの太宰治さんの面影が・・

今年60才を迎えられるようですね。

本書は、太田さんが母親の静子さんへの想いを綴ったものです。

太田静子さんと言えば太宰治さんの愛人で、太宰さんとの間にできた治子さんのことを太宰さんが、とてもよろこんで太宰治の「治」という字を名前に使って欲しいと言ったということくらいしか知りませんでした。

治子さんは、母である静子さんとの思い出を読みやすく文章にしています。自分の容姿を気にしていたせいで母に「心映えが悪い」と言われたことから書き出しています。

肝臓を悪くして手術をしたら10年生きられると言われたのに、手術はうまくいかなかったようでわずか一週間後に母静子さんは亡くなってしまいます。

その後、母親のことを書きたいが、なかなか書けなかった時期があり司馬遼太郎さんの奥さんであるみどりさんに励まされて一年間の連載を続けたのだそうです。

「結婚、結婚」と言っていた静子さんの様子では、私の母を思い出し、二人のやりとりも私と私の母に起こりそうだと思いました(笑)。

20年も前に書かれていますが、今読んでも「わかるなあ」という感じを受けます。

よい本でした。購入から読破まで2年くらい経ってしまいましたが・・

と書いてましたが、太田静子さんは、あの「斜陽」の主人公のモデルになった方だったのですね。斜陽を読んだのもだいぶ昔なので、すっかり忘れていました・・






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最終更新日  2007年11月07日 00時13分38秒
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