格差と小泉 2
小泉会見の論理を使えば、こうも言える。もし、公共事業をこれまでどうり税金をつかっていたら、地方がこんなに沈むことなく、景気回復し、都市と地方の格差はできなかった、と。そう、仮定のはなしが許されるなら、これもアリでしょう。 その一方で、公共事業を削減したといいながら、民営化した道路会社が、予定していた道路は全部つくるわけだから、削減したとは言いがたい。 熊しか通らない道路もつくるんだからね。 じゃあ、地方がなぜ、悪いのか?シャッター通りが増えているのか? それは規制緩和で、郊外にどんどん大きなショッピングセンターができ、東京ブランドの商品をみんな、車で買いにいくようになって、地場の商店街が経営が芳しくなくなり、それが、活気をそいできている。 地域のコミュニテイーが壊れている。 首都圏でも23区以外は、それに近い傾向がある。昼間は、老人の姿しかみない。働いている人は23区でお金を使い、地元では日常品を買うくらい。 だから、湘南F市なんて、駅前から西武が撤退し、いままた丸井が撤退した。ちょっと駅から離れると、コンビニも何軒か閉店した。 もともと、繁華街がないところで、駅前に空き地があったり、シャッターのおりた建物があるのは、どうなんだろ。 活気をそぐことはあっても、駅前のにぎやかさはうまれないね。 おそらく買い物は、郊外型のショッピングセンターに車で行き、大きな買い物は横浜とか東京なんじゃないかな。栄枯盛衰といえばそれまでだけど、それから先の日本社会の方向をさししめす海図もなく、なんでもかんでもぶっ壊す。 小泉が自民党をぶっ壊すなら、どうぞ、ご自由に! だけど、アメリカの改革要望書にしたがって、巨大ショッピングセンターをつくり、地方のコミュ二テイーを崩しといて、さらなる一極集中を、言い換えるなら富の東京集中をやっときながら、成果もひったくれもないな。 富を東京、つまり企業の本社が集中する東京に集めれば、景気はよくなるわな。 そして、地方にできたミニ東京ではなく、本物の東京もとめてますます、人は東京をめざす。 一方、これまで、都市の浮動票は行き場を失っていた。それは事実だろう。それに目をつかたところは、すごい感覚だと思う。 しかし、それが、地方をぶっ壊しての今の景気であるのを思うと、小泉政治の罪はあっても、功はないとおもうな。 この項、さらに続きます。