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カテゴリ:ベースになる論
中島 梓 このブログでも「コミュニケーション不全症候群」という言葉を使っています。以前たぶんどこかで、この言葉を見かけて、頭の中に入ったのだと思います。 それで、この言葉を作ったと言われる中島さんの本を読んでみました。 1991年に刊行されたそうですから、もう15年以上前の本ということになります。すでに15年前から相当社会がやんでいた事を、改めて感じさせられました。 オタッキーな中島さんが事例を挙げて書き進める中盤は事例(JUNE・みどうたつま・拒食症)に詳しくない人や興味のない人にとっては読みづらいかもしれません。こんなところで「学園退屈男」(ぼくらマガジン)の話題が出ているなんて、感激です(笑)。
序文と最終章あたりには、共感できる部分がとても多いです。 中島さんは、以下のようにコミュニケーション不全症候群の特徴を書き記しています。
「想像力の欠如」は、村上春樹さんも『海辺のカフカ』の中で言及していました。 周りに壁を張り巡らした狭い世界(あるときは自分ただ1人の世界)にひきこもり、外とはコミュニケーションが取れなくなってしまっている。互いを思いやるということを忘れてしまった貧弱な心のあり方は社会に蔓延してしまっているし、確実に子供達はそんな社会を映し出しています。
中島さんは自分自信も、そして現代に生きている人は総じて「コミュニケーション不全症候群」であるとも書いていました。私も、ずいぶん「不全」じゃないかと思います。 15年たっても事態が、好転する兆しが見られないのが残念です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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