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カテゴリ:マスコミの悪影響
TVではいつの間にかお笑いが強制的に提供されるようになったような気がします。TVはどのチャンネルをつけてもお笑い芸人が出ている。バラエティ番組はもちろん、まじめな番組にさえ、お笑い芸人が出てくる。いかに場のバランスを考えて空気を読んだ発言と行動で笑いを盛り込み、番組の成立を目指すかが芸人の仕事といったところでしょうか。 はっきり覚えていませんが、20年ほど前にタモリがテレビの「お笑い番組」の品のなさややり過ぎに抗議をしてくる人のことを、 「そんなに文句を言うなら、嫌なら見なければいい」 といった意味の発言で非難していました。 おそらくマスメディア関係者やマスメディア擁護論者はそのような考え方をいている人が少なくないのだろうと思います。 今年のフジテレビの「27時間テレビ」にもたくさんの抗議の電話があったそうです。それに対して「抗議に抗議」といった論調がネット上でたくさん見られました。 「嫌なら見るな」「嫌なら無視すればいい」「あんなのヤラセに決まっているのに、何を怒っているの」・・・・ でも、そうなのでしょうか。 テレビはスイッチを入れると簡単に快適・快楽が手に入る娯楽装置です。少しでも視聴率が高くなるようにさんざん工夫を重ねておいて、気に入らなければ見ないで下さいと言えるだろうか。 麻薬類を売っておいて、「気に入らなければ買わなきゃいい」と開き直ることはできないように、TVには相当な度合いで公共性があり、だからこそ法律による縛りがあるのではないでしょうか。表現の自由というような問題ではないはずです。 子供に自分が見るべき番組を選び取るだけのリテラシーは期待できないし、大人だって酷いと思いながらもついつい見てしまう人が多いでしょう。子供に影響が悪いと思っていてもそれを「見てはダメ」と我が子が見ることをやめさせるだけの力がある親がどれほどいるか? 人は弱く、愚かな面を持っています。子供に聞くと、大人が1日中テレビをつけっぱなしにしている(誰も見ていなくても)という家が5~10%ほどあるようで、驚かされます。そんな家庭の子どもは、いやおうなくTVを見てしまうのです。 マスメディア関係者には自分たちがいったいどれくらいの影響力を持っているのか、その影響に対してどのように責任を感じるべきなのかということについて、本気で考えてほしいです。 「売れるものなら、どんなものでも売る、それを支える欲望」 愚かだと思います。
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