言語マニアシリーズ復活します。
「サンスクリット」という言語をご存知でしょうか。日本語では梵語などと言ったりします。残念ながらサンスクリットという言葉は昔のインドで使われていた言語なので、今これをマスターできたとしても、どこかで会話ができるというわけではありません。ラテン語や古典ギリシャ語などと同様、古典語の部類に入ります。お墓の後ろに立っている卒塔婆の文字などはこのサンスクリットで使う文字(梵字)で書かれているので、目にしたことのある方も多いかもしれません。テレビで見ましたが、最近ではパソコンで入力すると直接卒塔婆に梵字がプリントアウトできるソフトもあるようで、お寺では重宝されているとのこと。
サンスクリットという言語そのものは このあたりのページに詳しく書いてあります(文字もここで見れます)のでご覧ください。私は大学2年のとき、このサンスクリットの授業をとりましたが、特にインドに関心があったりしたわけでなく、言語マニアの一環として物理的に選択できる時間に授業があったのでとったわけでした。サンスクリットという言語そのものは非常に難しく、単数・双数・複数などの数や名詞もたくさんの「格」に変化するのでかなり複雑・難解です。授業ではローマ字で習いましたが、本来は今のインドのヒンディー語でも使う文字で書きますので、ここまではなかなか覚えられませんでした。
サンスクリットの授業で印象深かったのは、言語そのものというより、それを教える先生でした。その先生は群馬県の高崎あたりで確かお寺の坊さんをやっている人で片手間にサンスクリットの講師をやっているといった感じでした。見た目も背広は着ていましたが頭は坊さんでした。週1回、わざわざ群馬方面から電車で通ってこられていました。授業も年度の後半の方になると、私を含め学生は3人(みんな知り合い)くらいしかいないマニアックな授業でしたので、先生がせっかく遠くから来るのに学生がだれも出席していないと申し訳ないということで、何とか毎週みんなで頑張って授業に出続けました。そういうマニアな学生に気を使ってか、先生の方もなかなか面白い話をしてくれたことを覚えています。特に、サンスクリットで書かれた詩を読んでくれたことがあったのですが、独特の音楽もしくは詩吟のような調子で発せられたサンスクリットはとても耳に心地よく、少々大げさではありますがまるでインドの奥地に行って坊さんの読経を聞いているような感覚をもちました。
それ以来、サンスクリットなどというものに接することはありませんが、ただひとつ覚えている言葉はテキストの一番最初にあった「アシュヴォ ダーバティー」(馬が走る)という言葉です。実用には全く役に立ちませんが、今でも強い印象の残っている言語です・・・
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