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2024.10.21
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カテゴリ:健康



誰もが一度は、考える疑問。

人は、いずれ死ぬのになぜ生きるのか?
自分の生きることに何の意味があるのか?
そして、意図せずこの世に生まれて来たのに、必ず訪れる死を恐れます。
こんなことを考える動物は人間だけなのでしょう。

過去の希望をはるかに超える大規模自然災害や第三次世界大戦、AIに人が脅かされるかもしれない未来への恐怖。

人類は、科学の発展により、過去のどの時代よりも便利で快適な生活環境を手に入れました。

その見返りとして、どんどん時間に追われるようになり、精神が脅かされやすくなっています。

「世界一幸せな国」を自負していたブータンの国民は、かつて、一様に「雨風をしのげる家があり、食べるものがあり、家族がいるから幸せだ」と語っていました。
しかし、SNSが発達し、他の国の豊かさを知った時に、ブータンの国民は自分たちの国の貧しさを知り、幸福感を失ってしまったそうです。


科学の発展により、過去のどの時代よりも便利で快適な生活環境を創り出せるようになったのに、近年の気候変動や大規模災害により、その生活もある日一瞬にして奪われる危機感も否ません。

人の幸福とは何なのでしょう?

人は幸せになるために生まれてくるのではないのでしょうか?

幸せになれないのに、なぜ生きなければならないのでしょうか?


私は、20代で子宮体がんになりました。
初潮を迎えた頃から体調が悪く、貧血も酷く、自律神経失調症であり、思春期特有のストレスから知らぬ間に子宮内膜症になっていました。

それに気づかず学生時代を生き抜き、社会人になってからも原因不明の生理不順と腰痛に悩み続け、ある日、布団が血の海にとなり、出血多量で緊急入院、なんとか一命をとりとめて検査したところ癌(がん)が見つかりました。

子宮体癌です。

(子宮体がんと子宮頸がんは大きく違います。
子宮頸がん=ウイスルの感染状態が続くことで発生。
子宮体がん=卵巣ホルモンのバランスのくずれが要因。
子宮がんについては、また別にお話したいと思います。)

そして、子宮を摘出して初めて出血の原因が、子宮内症であったことが判明。

(発がん原因は、内膜症と知らず、生理不順為のの出血を止めるために処方されたピルが原因とのことでした)


ここまで、原因不明の体調不調に苦しみ、人より自分は心身共に弱い人間なのかと悩み続けた挙句、癌だと判明。

当時の癌は、ほぼ死に直結する病いでした。

しかし、私は、嬉しかったのです。

なぜなら、自分の不甲斐なさには理由があったと知れたからです。

初めて自分を肯定する「言い訳」が出来たからです。 

未婚で、処女で子宮を失っても悲しさより安堵感が上回りました。

そして、これで生きる苦しみから解放されるかと思しました。


しかし、当時の抗がん剤が私には合わず、副作用が酷いので、抗がん剤を中断することになり、余命5年を受け入れようと思いました。

にもかかわらず私は死にませんでした。

5年経過しても再発しなかったのです。 

なぜ、私は死なないのだろう?いや死ねないのだろう?と少しがっかりしました。 
5年間、いつ死が訪れても良い覚悟で20代を生きていたのですから。

考えてもみて下さい。

「私、余命5年なの。」という小説や漫画のヒロインが、最後に死ぬからその小説、漫画は成り立つわけですよね? 


私は、生き延びた喜びよりも、「私の覚悟をどうしてくれる?」と思ってしまったわけです。

しかし、私には私を必要とし頼ってくれる生徒たちがいました。

「先生に今死なれたら困る」と言ってくれる彼女、彼らがいました。

だから、全力で生徒たちに自分ができることをしてあげようと思ったわけです。 

私の影響力が、言葉が、想いが、この子たちの中にひとつでも残るなら私が生きた証となるだろうと。
 

そして、10年経過し、もう死なない?と思って結婚したら、その後、再び癌になりました。

今度は卵巣癌です。

元々、私は卵巣ホルモンのバランスのくずれが要因で発症する子宮体がんでしたので、卵巣のホルモンバランスは悪かったわけです。

正確には境界性悪性卵巣腫瘍という抗がん剤も放射線も効きにくい癌でした。

しかし、またもや10年が経過しても再発も転移もなく生きています。

今回は、周りの臓器との癒着が酷く、小腸と大腸の一部切除した為に後遺症が残り、外出もままならなくなりました。 

気圧の高低差にも激しく影響されるので、台風発生時などは起き上げるのもつらいほど地球の重力に押しつぶされそうになります。

日々、生命を維持するのに精いっぱいな生活になりました。

それでも、まだ死なない、
いつも死は身近なのに。

そう、神がいるとするなら、神がまだ死ぬことを許してくれないのです。

まだ、生きよ!と言われています。

きっと、人はそれぞれに生まれた時に背負った使命があるのでしょう。

その使命を果たさぬ限り、まだこの世で頑張らねばならないのでしょうか?
 

次回は、
「それでも人生にイエス(Yes!)という」著書で「人生の意味」を説いているドイツの精神科医のヴィクトール・フランクルの「ロゴセラピー」の視点から考えてみたいと思います。





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Last updated  2024.10.24 03:32:34
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