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2004.05.04
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カテゴリ:読書
軽いレビューは携帯カメラ日記にも書いたんだけど。

「忘れ雪」★★

・あらすじ

傷ついた子犬を拾った少女は、
獣医を目指す少年に助けられた。
幸せな出逢いは、少女の悲しき家庭環境により
別れを迎える。
そして八年後、ふたりは偶然の、
しかし必然ともいえる再会をしてしまう。
ふたりの空白に、幼い日の思い出がよみがえった時、
彼女は失踪する…。
愛し合っているのに巡り逢えないふたり。
かつてこれほどまでに美しく、
せつない物語があったであろうか?
新世紀、もっとも泣かせる“純恋”小説。

新堂冬樹は外れがあまりない作家なので、
ブックオフで見かけて中古ならってことで購入。
純愛が読みたかったというよりは、
「この人が恋愛小説書くとどうなるんだろ?」
みたいな興味本位で読んでみた本。

相変わらず、漫画のようにさくさく読める文体なのだけど、
恋愛小説に新堂氏の表現は違和感ありすぎでした。
「カリスマ」のエロ教祖や、
「鬼子」のアホ作家ならいいけど、
小学校6年生の少女が、
「思考の回路を止めた」とか、おかしいって絶対。
ベタベタではあるけど、プロットは悪くないのに残念。
動物病院内での出来事もかなり説明に走ってるし、
相当読み流してしまったさ・・・。
こういうジャンルを書きたいなら、
もっと文章を勉強した方がいいんじゃないかと。
とかいいつつ、クライマックスでは泣けそうになるくらい
だから、ほんと題材は感動的なのよ。
同じ題材を少女マンガ家とかが書いたら、
普通に泣けるし、ベストセラーになると思う。
ドラマや映画化にも向いてる作品だし。
でも、新堂氏には今までどおりの方向性で頑張ってほしい。
第2弾まで出してるし。売れてるわけ?


「石鹸オペラ」★★★☆

・あらすじ

「あたしは自分で自分を売り飛ばしたの」
そんな強気な言葉を吐きながら、
自分に対する戸惑いは隠せない…。
歌舞伎町のソープランドで働く利夏。
彼女を目あてに訪れる客は、
オヤジ、ヤクザ、オタク、高校生。
私生活で付きあう男はハーフの遊び人。
その危い生活のツケは突然やってきた―。
女性だから書ける、美しく少し切ないソープ嬢の物語。
第9回小説新潮長篇新人賞受賞作。


タイトルのセンスの良さに惹かれて衝動買い。
安全牌の桐野夏生の新作を蹴ってまで
買うなんてバカだと思う。
受賞作とは言え、新人賞だし、
題材はソープ嬢の話だし、
外しそうな匂いぷんぷんだったけど、
読んでみるとまずまずの筆力で。

前半はソープ嬢のお仕事話で、
ありきたりだなと思ったけど、
主人公の描き方が上手。
著者自身が魅力的な人なんだろうなって思う。

ちょっとナルシスト気味な文章が鼻につく。
もっと自然体で書いた方がいいのになんて思ってみたり。

けどまぁ、ベタベタな落ちではあるけど、
ちゃんと心を揺さぶるんだよね。
さすが受賞作だけあるなって納得。

これなら新刊で買っても読んで良かったと思えるレベル。
文庫なら、大満足だろうな。

キラリと光るものを持っている作家だけに、
このままお決まりの路線で終わらず、
「普通の人々」のことなんかも書いてみたりして
頑張ってほしいなぁ。
今後の作品次第では唯川恵や山本文緒みたくなれる
素質はあると思う。

愛すべき登場人物ばかりの暖かい話。
いわゆる成功者じゃなくても、
日の当たらない場所で生きている人間でも、
日に照らされて微笑むことはできるんだよ、
だからポジティブに生きよう。

そんなメッセージを感じた作品。
本屋で見かけたら立ち読みしてみて。

忘れ雪( 著者: 新堂冬樹 | 出版社: 角川書店 )
↑新堂冬樹初の純愛小説「忘れ雪」

ある愛の詩(うた) ( 著者: 新堂冬樹 | 出版社: 角川書店 )
↑懲りない第二弾純愛小説「ある愛の詩」

http://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/NS/CSfLastGenGoodsPage_001.jsp?GOODS_NO=1643512
↑「石鹸オペラ」はここにジャンプしてネ。





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Last updated  2004.05.05 01:46:30
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