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2005.04.09
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カテゴリ:読書
過去日記でレビュった「報復」の後ろの方の宣伝ページで
あらすじを見つけて興味を持ち、
やっと見つけて購入した作品。

:美しき犠牲者を襲う終わりなき恐怖
:閑静な大学街に響いた一発の銃声、
:それは3人の美しきレイプ被害者が結成した
:「サバイバーズ・クラブ」にとって、
:さらなる苦痛の始まりを告げる音だった。
:あえて自分たちの傷ついた姿をさらすことによって
:ようやく捕まえたレイプ犯がその瞬間、何者かに射殺されたのだ。
:クラブのメンバーが復讐したのかと、
:気の毒な被害者から一気に殺人容疑者となった3人。
:州警のグリフィン刑事は真相を探るべく、
:かたくなに心を閉ざす彼女たちに接近するが、その矢先、
:新たなレイプ事件が起こり、現場からはありえない証拠が……。

面白くて一気に読み終えた。
今話題の「報復」より、夢中になって読めました。

まず、人物描写がとても巧みで、
ページを追うごとに、作品の世界観に没頭。
主人公というか、核となる人物が多いのに、
ひとりひとりのイメージが読んでて
リアルに思い浮かべられるのだから、秀悦だ。
犯人の悪度レベルも非常に高いのだけど、
その描写がとても巧みだから、
読んでいるこっちまで怖くなってくる。

難を言うと、
前半はじゃっかん展開が飛び飛びで、
物語に入り込みにくい点と、
犯人の恐ろしさがあのレクター博士を彷彿とさせる点が、
新鮮味に欠ける気もした。

が、それでも、満足度は十二分。
救いようのない小ネタばかりの集結に、
救いが見えるのも、
「よかった」って思えてGOOD。
とは言え、ラストの尻すぼみ感は拭えないけど。

まぁでも、「報復」に満足した人には、
きっとおすすめできる一作ではないでしょうか?

切なさも、
悲しさも、
やるせなさも、
救いのなさも、
救いも、
そして、ミステリの醍醐味も、
しっかり凝縮された一冊。


どうでもいいけど、
邦題の「いまは誰も愛せない」っていうのは、
ちょっと違うかなと思う。
これで売り上げ大分損してるんじゃない?
なんて思うのは私だけ?

読書をしない彼に、
「それ面白いの?何て本読んでるの?」と
聞かれて
「いまは誰も愛せない」
と言ったら、一瞬誤解されそうになったのはご愛嬌@笑。

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Last updated  2005.04.11 02:53:45
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