カテゴリ:読書
:内容: 大人になったあなたは、何かを忘れてしまっていませんか? 大阪の路地裏を舞台に、新進気鋭の著者が描く六篇の不思議な世界。 直木賞受賞作。 【目次】 トカビの夜/妖精生物/摩訶不思議/花まんま/送りん婆/凍蝶 :感想: 短編ギライな私でも、 それなりに楽しく読めた一冊。 オカルトめいた話ばっかなんだけど、 まるでひとつひとつの作品に愛が詰まってるようで、 オカルトなのにほんわかしてしまう。 なんのこともないような話を、 また、書き手によっては単なるC級オカルトに 成り下がってしまう話を、 ここまでの完成度で描けるのは 相当巧いと思う。 直木賞も納得。 というか、直木賞ってあんまり信用してなかったけど、 少し見直しましたよ。 石田衣良風の語り口が個人的にはツボでした。 難を言えば、 計算して書いてるのが見え見えの文章は、 もうちょっと肩の力を抜いてくれても良かったかな、と。 ところでこの本、 彼が買ってきてくれたんだけど、 短編のくせに読了にすごく時間がかかったのね。 2ヶ月くらいかなぁ? おかげで暫く読書できなかったくらい。 丁度、送りん婆を読んでるときにね、 昏睡状態で入院していた大好きなおばあちゃんが 亡くなったって知らせを聞いて、 怖くて読めなくなっちゃったんだな。 でも、苦しんだまま、死んだように生きてるよりは、 はやく成仏したほうがいいのかもしれないね。 いつか、気持ちが落ち着いたら、 再読したい一冊。 短編なので気になる人はまずは立ち読みを お勧めします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.12.28 17:50:07
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