カテゴリ:読書
ブクオフで100円で見つけて購入。 江国女史の作品は、 私にとって心がさわさわするJAZZとよく似ている。 女なら誰もが持つ多面性を、 女ならでわの不安定さを、 ぐらぐらした気持ちを、 どの小説でも描かれているから、 ついつい手に取ってしまうのだ。 しかし今回は素晴らしかった。 江国女史は、悪く言えば 結局のところひとりよがりなもの (けれども女性ならば誰もが少なからず共感するもの) しか書かないと思っていたけど、 今回は、こんな小説も書けるんだ、 と、素直に尊敬してしまった。 性格バラバラだけど、 それぞれに個性的で、 愛情の中で育ちながらもどこか破綻している三姉妹の それぞれに幾度も共感して、 まるで自分が彼女たち三姉妹の中で育っている最中のような そんな気分にさせてくれる一冊。 それでいて、愛について、 家族について、 恋人について、 きちんともう一度じっくり考えさせられる。 とても満足度の高い小説だけど、 10行にひとつくらいの割合で、 琴線に触れるから、 さわさわして情緒不安定になってしまう、 心が弱ってるときにこそ読んで欲しいような、 心が弱ってるときには読んではいけないような そんな作品でした。 ★★★★★ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.10.23 15:53:27
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