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2007.10.23
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カテゴリ:読書

 

ブクオフで100円で見つけて購入。

江国女史の作品は、

私にとって心がさわさわするJAZZとよく似ている。

女なら誰もが持つ多面性を、

女ならでわの不安定さを、

ぐらぐらした気持ちを、

どの小説でも描かれているから、

ついつい手に取ってしまうのだ。

しかし今回は素晴らしかった。

江国女史は、悪く言えば

結局のところひとりよがりなもの

(けれども女性ならば誰もが少なからず共感するもの)

しか書かないと思っていたけど、

今回は、こんな小説も書けるんだ、

と、素直に尊敬してしまった。

性格バラバラだけど、

それぞれに個性的で、

愛情の中で育ちながらもどこか破綻している三姉妹の

それぞれに幾度も共感して、

まるで自分が彼女たち三姉妹の中で育っている最中のような

そんな気分にさせてくれる一冊。

それでいて、愛について、

家族について、

恋人について、

きちんともう一度じっくり考えさせられる。

とても満足度の高い小説だけど、

10行にひとつくらいの割合で、

琴線に触れるから、

さわさわして情緒不安定になってしまう、

心が弱ってるときにこそ読んで欲しいような、

心が弱ってるときには読んではいけないような

そんな作品でした。

★★★★★






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Last updated  2007.10.23 15:53:27
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