カテゴリ:旅行
友人が招いてくれたので息抜き?を兼ねて週末にポーランド旅行に出かけてきました。じつはまったく予定外の旅行。イギリスとポーランドは遠いと信じ込んでいたから、考えても見なかったんです。ヨーロッパは狭いと体感してきました。直行便でほんの2時間。ちょうど東京から北海道や九州にでかけるようなものですね。イギリスからポーランドってほとんどヨーロッパをまたいでいるわけで、お隣の国はロシア!初めての旧共産圏の国への旅でもありました。
ワルシャワ(Warsaw)とクラクフ(Krakow)にはどちらも国際空港があるのですが、newcastleからの安い直行便はKrakowしかないため短い時間で2つの都市を訪ねることになりました。ワルシャワは人口約200万人近くの首都でクラクフが歴史的建造物が保存されている古い街。東京と京都みたいな関係だ、ということです。2つの街の間には「新幹線がほしい!」と強く望まれているようですが、確かにのんびりとした特急で約3時間の移動でした。うー、国内の移動の方が遠いとは。。。友人によれば当分スピードアップ計画はなさそうだということでした。 ワルシャワと東京には、第二次世界大戦でひどく破壊されてしまった都市、という重要な共通点があります。だからこそ、その後の再構築のしかたの差の大きさに圧倒されました。ワルシャワは執念を持って歴史的建造物の復元をし、「普通の」ヨーロッパの都市らしさをすっかりとりもどしているのに、東京にはその熱意はみられません。(とはいえ復元しようがないという気もしますが)かわりに私たちは技術の粋を尽くして新幹線を造り、つぎつぎと都市の拡大を支える新しい地下鉄網を建設し、高層ビルを建てつづけています。優先されるものの違いはいかんともしがたい結果となって実際の街の形状に現れているわけです。 イギリス滞在中にポーランドに移動するという得難い経験をして、あらためて感じたのはヨーロッパは1つの文化圏だということ。もちろん彼らはそう思わないでしょう。英語もほとんど通じませんし、食べ物から気質まで互いにわかりあえていないらしいのですけれど、日本と比べればなんと微妙な差なのでしょう。どちらも都市には広場があってモニュメントが立ち、広い公園が備わってる。イギリスの新聞でプレミアリーグにスペインから移籍してくる選手の「カルチャーショック」のケアを、先に移籍した選手がしているという記事があったので笑ってしまいました。その言葉の重みはアジアとヨーロッパを移動する私たちに残しておいて欲しい。 中東もまたヨーロッパの周縁であって、イギリスの地方都市からも直行便が飛べる立地なのです。言葉の壁もそれほど深くないので彼らは容易に溶け込んでいます。東南アジアやアフリカなどその他多くの地域との関係では、植民地の経験を通じた蓄積がありエリートはイギリスの大学に来るのが普通で交流は深いです。しかし、東アジアは格別に遠くまさに極東としかいいようがありません。これから中国という東アジアの人々が大量に入り込んできたとき、イギリスはかなり戸惑うのではないでしょうか。もちろん日本人や韓国人もそう見えていたことは間違いないのですが、人口規模のレベルの違いに恐れを感じているはずです。歴史的に彼らが積み重ねてきた異文化コミュニケーションなどという学問が用意している射程は、それほど広くないのではないかとつくづく思えてきました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/07/29 08:27:42 AM
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