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カテゴリ:古代史 <出羽の国>と<日本>
ドキュメンタリー映画「修験・羽黒山秋の峰」を東京・中野で見て来た。
羽黒山の修行の様子は、地元の人にもよくは知られていない。甚深秘密の霊峰で親子・兄弟・夫婦・朋友たりとも他言は固く厳禁とされてきたからだ。 しかし、今回、長年の厳禁を解いてドキュメンタリー映画化されたのだそうだ。 「人は、死んで山に入り、山を胎内として再生する。」といわれ、入山前に自らの葬式をし、受胎というシンボリックな儀礼により、胎児になった修験者たちは、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天という世界と、過去・現在・未来の世界をめぐり、再び産まれ清まるというその内容は、とても厳しい9日間の修業のように見えた。山伏修験は羽黒山とともに、熊野も有名であるが、この秋の峰は、以前は熊野でも行われていたのだが、現在は、行われていなく、ただ「山がけ」と言う形で残るのみなのだと言う。いまでは、日本では羽黒山にしか残っていないそうだ。 キリスト教にしかないと思っていた受胎思想が、古来日本にあったというのはとても興味深いという、キリスト教関係者の話、若かったら私も参加してみたかったという熊野修験の高齢の偉い人の話、などが最後に直接 製作監督から説明された。 「秋の峰」の厳しい修験を終わって街に帰っていく修験参加者の姿は、何か清清しさを感じられた。古来日本の文化の継承という意味や、歴史的な文化遺産の映像保存という意味でもとても貴重な映画だと思った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年03月14日 14時30分10秒
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