いい役者さんでした
大物俳優さんが相次いで世を去りました。以前も書きましたが(?)、かつて映画評論家になることを目指していたわたし的には、今回のお二人は、ともに思いで深い俳優さんです。外国人に知っている日本人俳優を聞くと「けん」と答える、というホントなんだか冗談なんだかわからないような話がありました。その「けん」さんは2人なのですが、そのうちのお一人、緒方拳さんがお亡くなりになりました。邦画はあまり観に行かなかったのですが、いちばん印象に残っているのは何といっても『復讐するは我にあり』ですね。『鬼畜』もよかったな~。いずれも「人間の本性」をこれでもか、というくらいに表現していました。他に、『砂の器』はお気に入りで、最近になってDVDも買ったりして…。まだまだこれからもご活躍されるものと思っていただけに残念です。もうお一人。ポール・ニューマンさんは、まさしく映画を見始めて最初のころにたくさんお世話になったものです。映画にはまり始めた70年代にいちばん活躍していた俳優さんの一人ですね。一番最初に知ったのは『スティング』でした。その後、『明日に向かって撃て』ほか、いろいろと観てきましたが、『暴力脱獄』なんかもよかったですね~。あげ始めるときりがないですが、いちばんのお気に入りは『評決』かな。何度もノミネートされながら受賞できなかったオスカーを、これでとれると思ってたんですが、だめでしたね~(後に『ハスラー2』で受賞しました)。モータースポーツがお好きで、日本とも縁の浅からぬ人でした。日産のスカイラインには、彼の名を冠して、「ニューマンスカイライン」なんていうのもあったな~(6代目?でしたっけ)。彼はこの車のCMに出ていて、スカイラインがいたく気に入ったらしく、本国に持って帰ろうとしたという話があったほどでした(税関か何かの関係でだめだったような)。ル・マン24時間ほか、数多くのレースに出場して、レーサーとしても活躍してました。第一線は退いていて、体調が思わしくないと聞いていましたが、これまた残念でした。この二人のような役者さんは、もう出てこないだろうな~。何やらまたひとつの時代が終わったような感じです。合掌。