テーマ:スイーツ★スイーツ(13278)
カテゴリ:パティシエのお菓子
帝国ホテル東京のシェフパティシエ 望月完次郎シェフのお話を伺いながらホテルのケーキを楽しむ会にご一緒しませんか?と知人にお声をかけていただいたので、いそいそとお出かけしました
この会の主催は 東京スイーツ倶楽部 。 2003年の発足以来、毎月一回スイーツ好きなメンバーが集まり、テーマを決めて何種類かのお菓子を食べ比べされているそうで、なんと今回で開催69回目という歴史ある集まりです。 2009年2月17日 帝国ホテル東京 <1>『アプリコット』 開催場所は銀座3丁目のティールーム。メンバーで貸切でしたので、一般の方の目線を気にすることなくスイーツに集中できる理想的な環境♪ 場所柄と夜7時過ぎ ということもあり、会社帰りのスーツ姿も多く、落ち着いた大人の雰囲気。 望月シェフのプロフィールと数々のコンクール受賞歴のご紹介があり、まずは一品目。軽い食感のムース系のケーキからスタート。 シェフの意図は 「ムース、ムースしているかビスキュイとクリームだけというものが多いが、フルーツを一緒に食べてもらいたい。」 「さっぱりと食べてもらえるようにムース・(果物の)ジュレ・生地を同じ位のボリュームに。」 「デザート系のものが進化してケーキになった、というものを食べてもらいたい。」 以前望月シェフの『リュミエール』と『蜂蜜ロール』をいただいた時にも感じたことですが、食べた印象は「ふんわり優しい」お味。 大人から小さいお子さんまで、食べる人を選ばず「美味しいね!」っていう感想がきこえてきそうな気がします。手土産にしやすいタイプです。 一口目、アプリコットのさわやかな酸味が口の中に広がり、一歩遅れて胡桃の食感がボリボリ。生地の部分が思ったより厚く、ふわっ 柔らか~いムースの中に唐突に硬いボリッとした食感があると、違和感を感じて「この硬さはいらない!」と邪魔な想いがすることがありますが、このお菓子に関しては先に柔らかいながらもかたまって入っているアプリコットに歯ごたえがあるので、胡桃の食感は嫌ではありませんでした。 (フランス人は柔らかいだけの食感を嫌い、一つのお菓子にいくつもの食感を求めますが、日本で独自に発展した「ふんわり」ショートケーキ、ロールケーキ、シフォンケーキ等にはガリボリッとした物が入ると邪魔に感じることが。) 「杏と胡桃は意外と相性がいい」と望月シェフ。 東京スイーツ倶楽部代表の中村真也氏は、この会ではお菓子を食べるだけでなく“シェフがどうしてそのお菓子を作ったのか”“シェフの今後の夢は?”など、普段なかなか知ることのできないシェフのお菓子に対する想いをトークショー形式で引き出していかれます。 ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ 今回のお菓子の中で最も印象に残ったのは、次にご紹介するチョコレートムースと果物のコンビネーション。その謎めいた組み立てに、思わず引き込まれました。 <2>『ショコラ・フリュイ』 美しいですね~気品があります 「フルーツをしっかり食べてもらいたいというデザート系の考え方」 「ガトーショコラはムース、ビスキュイ、食感のあるもの(3つで構成)。これは食感を入れずに三種類の別々に作った果物(洋梨・カラメリゼ)(りんご・ソテー)(ネクタリン・ロースト)を入れている」 「チョコレートのお菓子にたっぷりフルーツ。今までにないタイプ。ないからやりたくなる。デザートにはそういうものがある。デザートからヒントをもらって作った」 「チョコレートのムースにはレモンの香りをつけてさっぱり食べられるようにした」 とシェフの解説。ふむふむ。 <1>と同様にフルーツの味わいに力を入れていらっしゃいますね。 さて、そのお味は…。 !まず、ナイフを入れた瞬間に崩れ始めるその柔らかさにびっくり。 こんなにしっかりとケーキの形をしているのに、これはまさにデザートの感覚です。 デザートはお客様の前に登場した時が最高の状態。そして次の瞬間から時間との戦いが始まります。あっという間に崩れるものあり、熱い物は熱いうちに、冷たいものは溶ける前にと、まさにお持ち帰りのケーキとは一味違った醍醐味がありますね。 ※ デザートの面白さについては、ラ・スプランドゥール藤川シェフとドゥ パティスリー カフェ菅又シェフのコラボデザートの記事をご参考に~☆ 崩れるのは、ぎっしり詰まった果物の部分。 『アプリコット』は杏と胡桃がジュレで固まっていましたが、このお菓子にはゼラチンは使われていません。何でつながっているのかすごく不思議~?! ミルクチョコレートムースの部分は、全体からみてそう多くはありません。甘さも優しい。 口にした時に、さほどチョコレートを食べている気がしなくて、チョコレートのお菓子としては弱い? …と思ったとたん、中央のショコラ生地がチョコレートらしさを主張 さらに、その厚みのある生地には果物の水分があまり浸透せずしっかりしているのに対し、底の薄いショコラ生地が汁を吸い、まるでシロップを打ったような状態になっているのがまた面白い。 一瞬この二枚の生地は違うもの?と思うほど。 写真撮影の合間をぬい、シェフに直接お聞きしてみました。「3種のフルーツそれぞれを加工し、あわせてペクチンでかためている」とのこと。これは珍しい! だからナイフで切った瞬間に崩れ落ち、デザートっぽさを感じさせる訳なのです。 「上の生地はムースの汁を吸うので、あえてシロップは打っていません」 「下の生地にフルーツの汁がしみている(二つの生地が違うものに思える)のは、狙っているわけではないのですが…」 緻密な計算と、意図せぬ効果。この優雅なケーキの中にそれらがぎゅっと詰まって、私達を魅了するのでしょうね。心に残る逸品です。 ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ 三品目はエクレア。フォンダンがけではないタイプです。 <3>『エクレア(キャラメル)』 帝国ホテルの名前を転写した上がけは、薄いチョコレートでできています。つやっつや 「世界中探してもこのタイプはここだけ。」 本当に美しい輝きです。 「マニアックなものは作らない。キャラメルも強くなく、食べやすいものになっている」 「底にキャラメルのソース。マカダミアナッツのクリスタリゼを食感に。」 エクレア断面 こちらも印象はふわっ。ふんわりとした優しさを感じます。 最後にマカダミアナッツがぽりっときますが、それもやさしい感触。 <後編>に続きます 帝国ホテルのお菓子とランチ 望月シェフのケーキがお持ち帰りできるのはこちら↓ 帝国ホテル東京 ショップ「ガルガンチュワ」 千代田区内幸町1-1-1 03-3539-8086 帝国ホテルのお菓子は気品にあふれて美しい♪と思われたら ↓を押して応援して下さい☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 もくじ サロン・デュ・ショコラ2009 もくじ ガレットのお菓子日記 Home 食べログ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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