テーマ:食べ物あれこれ(50366)
カテゴリ:パティシエのお菓子
メニューにはフレジェ “ショートケーキ”の文字が。
目の前に現れたのは、期待通りに“なんじゃこりゃ?”という形のデザート。 わくわく ランベリー デザート3 2010年1月21日 『フレジエ “ショートケーキ”』 Le Fraisier“Short Cake” 記憶の構築 ランベリーのシェフパティシエ 森田一頼氏が斬新なデザートをお作りになるのは、 アミューズ・ブーシュ キャベツシュー デザート1 ショコラとフォワグラ デザート2 柚子スフレとソルベ と進むにつれ、だんだん理解できるようになってきましたが、それでもやはりこの形で苺のショートケーキが登場すると、吸い寄せられるようにまじまじと眺めてしまいます。 (あっ!でもこれも急がないと溶けて形が崩れてきそう…) ランベリーのショートケーキ シェフからの説明は、珍しく私の頭にスッと入らず、クルクルと空回り。 明瞭な言葉なのに、なかなか意味を持って頭に定着してくれません。 かなりの部分を聞き逃し、のちほど再度説明を求めてしまいました。 シェフ、ごめんなさい。私、頭が硬い~ これを一口食べて、何の説明も聞かずに解説できる人は素晴らしい舌と柔軟な頭をお持ちの方。 春の新店オープン時に自分の舌で確かめてみたいと思われる方は、この先の説明を読まずに挑戦してみて下さいね。 さて、謎解きです。 まず混乱したのは、土台の部分。 「ジェノワーズを普通に焼き上げて分解してアイスクリーム状に」 ??焼かれたジェノワーズ(スポンジ生地)がアイスクリームに?? 「栃木県産の『とちおとめ』を使って」 「筒状の中に泡立てた生クリーム」 「…懐かしいショートケーキの味に、頭の中でたどりつく…」 ランベリーのショートケーキ 最初に聞き取れたのはこのくらいでした。 ジェノワーズ、苺、ホイップした生クリームという構成は、確かに日本人の好む苺のショートケーキ。それにしても不思議な形ですね。 苺は小さなダイス状にカットされています。四角い苺。こうきたか。 お皿に描かれたソースのラインも、しっかり角ばっています。 そして筒状の生クリーム~~~。生クリームを筒状に絞り出したわけでもないようで、筒は何でしょう? 筒の中には苺も見えますね。 これはあっという間に崩れそうなデザートの王道。美しさを保っていられるのは一瞬です。てきぱきと写真を撮り、さっそくいただきます。 ショートケーキ 食べ始めた直後 筒状を保っていたのは、なんと薄い飴でした。パリッ!と割れた後は一気に崩れ始めます。一瞬の美。 デザートを食べている、って実感するこの瞬間が好きですね。 苺のソースのナチュラルな酸味とフレッシュ感。ところどころではじける飴のガリッ、ザリッとした食感。そしてふわふわふわっと泡・泡に立てられた繊細で軽い生クリーム♪ 見た目は思い切りハテナでしたが、上から下までを口にすると、うーむ、確かにショートケーキ なかなか理解しにくかった土台の部分は、まず最初に普通にジェノワーズを焼き上げ、それを粉砕して、アイスクリームを作る過程で加えています。 結果として出来上がったものはアイスクリームですので、時間をおくと溶けてくるスポンジという面白いことになっていますね。 飴の筒の中には、スペインの人気レストラン エル・ブジでおなじみのエスプーマで作ったかなり軽いシャンティイ(生クリームに砂糖を加えて泡立てたもの)が。 食べてみてようやく説明に納得です。 エスプーマ ショートケーキとあわせるお酒は René MURÉ CREMANT D'ALSACE DEMI SEC ルネ・ミューレ クレマン・ダルザス ドゥミ・セック アルザス地方の(発泡)スパークリングワイン。細かい泡がたち、ほのかな甘さ。(一口しか飲めないので、お酒について語れなくてすみません) フレジェといえば、フランスでは苺を使った定番の生菓子ですが、クレーム・パティシエール(カスタードクリーム)とバターをあわせて作るクレーム・ムースリーヌを使うのが主流です。 苺の断面が外から見えるデザインで、長方形や円、楕円に作ったり。 日本風の柔らかいスポンジとホイップした生クリーム、苺という組み合わせはフランスではみかけません。 森田シェフは、オペラのようなクラシック菓子(クラシックというほど古くはありませんが、名前と形が定着しているフランスの定番のお菓子、という意味でこの言葉を使います)を一手間加えてオリジナリティを出し、新しい形で展開していきたいと語っていらっしゃいました。 この苺のケーキは、フランスのフレジェと日本のショートケーキをベースに、発展させた新たな苺のお菓子。 それでいて、どこか昔に食べたことのある懐かしさを喚起させるものとして創り出されていらっしゃる、そこが面白いですね。 フランス料理 ランベリー ※お客さまは、シルエットにしています 移転前 階段をおりると吹き抜けで広々とした店内へ 今回のこの特別なデザートコースは、新店舗へ移転の際に新たにフランス料理レストランと同時に展開するパティスリーの試作の意味も兼ねています。 パティスリーといっても、持ち帰り用のケーキを並べる普通のケーキ屋さんということではなく、“フランス料理レストランが経営するパティスリー”という特殊性を強く打ち出す形態に。今からこの春のオープンが待ち遠しくてなりません。 星つきレストランの新たな挑戦を見守りたいですね。 と、まとめてしまいましたが、実はまだ一皿、このデザートコースをしめくくるミニャルディーズが控えています。 後でご紹介しますが、その前に記事を一つ。 ランベリーのデザートの中で出された『クグロフ』が評判をよび、手土産として商品化されています。 その小さいサイズが、現在、渋谷の東急東横店の地下、東急フードショーで 2月15日(月)まで期間限定販売されています。 そう、今、東急に行かれると、このランベリーのクグロフ、マカロン、トリュフが購入できるんですよ~。 というわけで、次の記事はそのクグロフのご紹介をお先に。 ミシュランガイド東京(2010) 東京最高のレストラン(2010) ランベリーの記事をまとめたページはこちら→ ランベリー もくじ 苺のショートケーキの新しい形にびっくり♪と思われたら ↓を押して応援して下さいね。 いつもクリックありがとうございます♪ こちらも↑クリックしていただけると嬉しいです 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ガレットのお菓子日記 Home へ 食べログへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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