ガレットのお菓子日記

　外側の薄いお砂糖の層がパリッと割れるかと思った時にシャクッ！サリサリサリサリサリッという軽やかな歯ごたえが。

　照りのある上がけの思いがけない食感を感じると同時に、お皿の上に置かれた瞬間からたちのぼっている洋酒のきいた焼き菓子の香りがふわっと広がり、鼻の先から抜けていく。
そしてゴリッ、ぼりぼりぼりっと気持ちよくクルミが砕ける音が響く響く。

　クグロフって、こんなに美味しいものだった？と五感全てが動き出します。
幸福感で顔がゆるみはじめる中、改めてこれはまぎれもなくスペシャリテ「ランベリーのクグロフ」なのだわ、と納得。


ランベリー　『クグロフ　ミニョン』　Kouglof Mignon　1,365円　　φ約9cm

　クグロフといえば、イーストを使ったパンのような発酵生地の物 と、バターケーキ系でお菓子っぽい味わいの物 と、大きくわけて二つのタイプがありますね。

　そこでランベリーのクグロフはというと、イーストを使わないタイプですが、これは「第三のクグロフ」といってもいいほどの独特の風合い。
生地はしっとり。食感があり、香りも抜群。
“ふんわり”ではなく、ぎっしり中身が詰まっている印象で、いわゆる「クグロフ」という名を聞いて想像するお菓子とは全く違います。

　フランスではアルザスが発祥の地と言われ、またオーストリアのクーゲルフプフ（クグロフ）はボヘミア地方発祥とも言われていますが、歴史あるクグロフも厳密な材料の規定はありません。
結局のところ、クグロフ型を使って焼いたお菓子がクグロフと呼ばれますので、従来のものと違ったイメージの新しい味が生まれる可能性は大いにありますね。


　ランベリーのクグロフは、元はフランス料理の食後のお茶と共に出されるミニャルディーズ（小菓子）に使われていましたが、評判が高いためにお土産用の独立したお菓子としてお店で販売されるようになったものです。

　今までの南青山のお店ではファミーユ（φ18.5cm 4,450円）、ペア（φ14cm 1,995円）の二種類がありましたが、昨年11月に東急百貨店で販売された時にはマロンショコラも登場。
そして明日2月15日まで、東急フードショーで、特別商品としてこのミニョンと、バレンタインショコラクグロフ ミニョン（1,575円）の二種類が販売されています。

　現在お店は、この春の移転準備中のため1月末で一旦閉店。東急で手に入るのは非常に貴重な機会です。
お値段は少し高めの設定ですが、食べてみると納得！これはかなりおすすめです。
きっちりと箱に入っていますので、手土産むきですね。
（もちろん自分用でも）

　
ランベリー　『クグロフ　ミニョン』

　従来から人気のクグロフは、和三盆糖とポワール・ウイリアムという洋梨のコニャックを使用。

　ショコラクグロフの中には、カカオ分70%で有機無農薬のビターチョコレートが刻まれて入り、シェリー酒とブランデーで香りづけを。


ランベリー　『クグロフ　ミニョン』　くるみがゴロゴロ

　ブログ友達の家族で眼鏡さん、ヴェルデさんも、既に召し上がって、感想を書かれています♪


　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　ランベリー　岸本直人シェフ
　　　　　　　　　　※ブログ掲載許可をいただいています

　「ラ・ロシェル」の坂井宏行氏に師事後、渡仏。３つ星レストラン「レスペランス」などでフランス料理の真髄を学ぶ。
帰国後は銀座「オストラル」にて10年間指揮を執る。
2006年南青山に「フランス料理 ランベリー」をオープン
2008年版・2009年版・2010年版ミシュランガイドにて星を獲得
2010年春に移転オープン準備中

　昨年11月には東急フードショーでみずからクグロフの試食を配っていらっしゃいました。
とても温かい雰囲気のシェフでいらっしゃいます。
お見かけした方も多いのでは☆

　フランス料理のお店とパティスリーをオープンされる予定ですので、本当に待ち遠しく思います。

　　　　　　　　　　　　　　　
ミシュランガイド東京（2010）　　　東京最高のレストラン（2010）

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