テーマ:●食べた物の画像♪(86574)
カテゴリ:パティシエの講習
グラサージュが見事につやつやっと輝き、思わず見入ってしまう美しさのアントルメやプティガトー。
香ばしい焼き色が食欲をそそるタルトに、ベルギーの伝統菓子。 長時間にわたるお菓子講習会が終わり、作品がずらっと並んだのを目にした時、その充実ぶりに改めて圧倒されました。 2010年7月30日 P?tisserie Chocolaterie Yasushi Sasaki (ブリュッセル) 佐々木 靖シェフのお菓子講習会 こちらに並んだケーキの数々は、全て試食しました。満腹。 教えて下さったのは、ベルギーのブリュッセルで2007年に P?tisserie Chocolaterie Yasushi Sasaki (パティスリー ショコラトリー ヤスシ・ササキ)をオープンされた佐々木 靖シェフ。 プロ向け講習ですが、非常にわかりやすい内容で、教え方がお上手。 てきぱきとした無駄のない動きは、コンクール出場で鍛えられた“作業効率のよさ”を実践。 いつも人から見られているという意識が身に着いた滑らかな動きで、次々とお菓子を作り上げていく間、作業台の上は常にとてもきれいな状態が保たれています。 簡潔な動作から生み出されるのは、シャープな輝きを持つお菓子の数々。 以下、講習会のお菓子の写真は、順不同です。 詳しい内容は、後に専門誌に掲載されますのでここではご紹介できませんが、佐々木シェフが大切にされていること、伝えたいことなど、講習会で伺ったことを少しまとめておきますね。 ※写真は許可を得て掲載しています Rubis(ルビー) 「お店で一番の売れ筋商品」という、この深紅の非常にインパクトのあるケーキ。 その真っ赤な色に対しては「日本人の好みにあうかどうか」ともおっしゃっていましたが、まずはお店に入ってきたお客さんの目をひきつける効果は抜群です。 お店のアクセントカラーとあわせた深紅の色合いは、使われているフランボワーズの色でもあります。 ベルギーの佐々木シェフのお店の写真はこちら 佐々木シェフが講習で繰り返し語るのは「食感・風味を優先」。 今回は食べた時の口どけのよさを優先した構成になっていますので、持ち帰りはまた別。 自分が何を強調したいのか、どの部分を伝えたいのかを明確にし、それに沿って作り方を調整されます。 Rubis 元々ベルギーでは、遠方のお菓子屋さんから生菓子を長時間かけて持ち帰る習慣はあまりなく、それぞれの地元の行きつけのお店にリピートする方が主とのこと。 日本のように「お持ち帰りのお時間は?」と、1時間、2時間の移動を想定した保冷材のつけ方は、考えられていないように思われます。 車や徒歩で買いに来て短時間で持ち帰るお客さんが多いとなると、とろけるような柔らかさを追求し、ゼラチンの量を極力少なく抑えることが可能になってきますね。 日本で同じ配合で作れば、持ち運ぶうちに形が崩れてしまいそうな、そんな食感のケーキが試食に登場。 これを日本で作る場合は、サロンで提供するか、お持ち帰り時間を何十分までと制限する贅沢なお菓子になりそうな気がしました。 (講習会でいただけて幸せ♪) ルビーの感想は、ガリッガリガリガリと食感あり。あとはなめらか~。 フランボワーズのプチプチ感がいい刺激に。言われなければ、フランボワーズとわからなかったかも。 甘すぎず、とろり~ん♪ Tartine Russe (タルティーヌ リュス) タルティーヌ(タルティンヌ)・リュスは、精製度の粗い色の濃い砂糖を他の材料とあわせてごく薄くのばして焼き、カリカリッとした食感を楽しむもの。 バタークリームを二枚の薄い生地の間に挟むベルギー伝統菓子ですが、スペキュロスに比べると影が薄く、近年あまりお店ではみられなくなっているそうです。 佐々木シェフは新しいお菓子を作る時に、昔からあるものを形を変えて取り入れ、ベルギーらしさを潜ませています。 斬新な見かけの深紅のアントルメの中に、なじみのある伝統菓子を“食感”として入れる手法を考案。そのためには、そのまま入れてしまってはすぐに吸水し食感がなくなってしまいますので、一手間かけて食感をキープ。丁寧なお仕事です。 ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ Chocolat Caramel avec Fruits rouge (赤い果物とショコラキャラメル) <アントルメ> 「自分が強調したい点は『食感優先』。ものすごく柔らかく仕上がっている」 と、講習の中で何度も「食感」という言葉を使われる佐々木シェフ。 「風味」を大切に、ということも繰り返し語られ、そのためにはどういう作り方をするのか、という方向で作業の方法を選択。 食感・風味を優先するために、通常使われる素材の量を極力減らすとか、火の入れ方を工夫するとか、全てにおいて目指すものを作り出すためにその方法を考えます。 Chocolat Caramel avec Fruits rouge<プティガトー> 断面 ビターでふわっふわのムース、とろけて流れそうなジュレ。 「とろ~ん」とメモした私。 チョコレートの香りを優先し、甘すぎないつくりは、今の日本人の好みにもぴったりです。 佐々木シェフの講習会レポート≪2≫ に続きます P?tisserie Chocolaterie Yasushi Sasaki (パティスリー ショコラトリー ヤスシ・ササキ) 佐々木 靖シェフ Avenue des Franciscains 10 1150 Bruxelles Belgium Tel:02-779-0568 Fax:02-779-2397 営業時間 月~土 8:00~18:30 日・祭 8:00~13:00 定休日 水曜 ※ 祭日の営業は変更になる場合もあり ※ 夏季休暇あり 2010年は7月28日(水)~8月27日(金)が休業 交通:バス36番Chant d'Oiseau下車すぐChant d'Oiseau教会前 公共駐車スペースあり 【佐々木 靖シェフの略歴】 奈良県出身 ベルギー国立専門学校C.E.R.I.A.卒業 ブリュッセルのパティスリー Mahieu(マイユー)※で修業 2007年10月独立 ブリュッセル郊外に P?tisserie Chocolaterie Yasushi Sasaki を開店 ※ Mahieu は、残念ながら2010年3月に閉店 ベルギー・フランス2008 「夏のショコラとお菓子の旅」 目次 オーストリア・フランス 2010 「地方菓子を巡る鉄道の旅」 目次 充実した内容の講習会☆ と思われたら ↓を押して応援して下さいね いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウント。よろしくお願いしま~す。 ↓ ←こちらもよろしく! ガレットのお菓子日記 Home お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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