一人医長として関連病院で兼業しているいたこの年。年末には医局の忘年会において、施設の脳外科責任者として一年の総括を発表する義務が発生する。たくさんの脳外科部長の先輩方の前で、若輩の僕が自分の施設の今年の仕事と来年の抱負を述べた。”手術件数は16例でした。1人の施設で麻酔科の常勤医もいませんので、むつかしい症例は、皆様にお世話になっております(転送しているということ)。来年はうちの施設でもできることはできるだけ沢山できるように頑張りたいとおもいます。”以前”どうせ暇やろ?”などの声掛けをもらっていたから、気持ちはあまりよくかった。でも、たった一人の3年目の医師が兼業でやれることなんて、限られている。いつか沢山症例を抱える病院の代表としてかっこいいことが言いたいなあと強く思ったのだった。その後、大学院の仕事に専念するために、この病院から大学に転勤になったが、この施設における年間手術症例16例という記録は10年近く破られなかった。結構がんばっていたんだと思ってくれた先輩がいたらそれだけで報われたのになあ。ま、小さな施設のチョッとした症例数がどうなろうと注目されることもなかろう。
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Last updated
2006.09.01 18:40:59
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