|
テーマ:あの日・あの時(104)
カテゴリ:半生
縁があって脳神経外科に入局、日本脳神経外科学会に入会してから7年が過ぎた。学会に入会して6年が経過すると、学会が認定する専門医の受信資格が発生する。手術に関与した100例の症例の経過と、発表論文、教授(または施設長)の推薦状などを取り揃えて学会に提出する。その後、学科試験、面接試験を受けると、約60%くらいの脳外科医が合格。専門医として認定を受ける。
脳外科の専門医試験は難しい部類に入るらしい。去年は鶴の一声で受験はできなくなった。しかし、今年は受験だ。新しい年に入り、勉強をはじめた。 医師国家試験(合格率80-90%)も大変だったが、それから7年もたって、年も食ってるし(今はもっと年寄りだけど)、勉強というのは正直きつい。言ってしまえば仕事に必要な知識を整理して覚えるだけの作業だが、記憶の定着力が格段にダメになってるから、新しいことを覚えると前のことがぬけてしまう。先輩が勉強した資料で勉強しようとしたが、膨大な量でコピーするだけでも大変だ。当時のオーベンのDr Wは過去5年分の主要脳外科雑誌の要約を全部読んだら大丈夫と、教えてくださったが、調べてみたらそっちのほうが大量の資料だし、はっきりいって途方にくれてしまった。 困っている人をみると、助けてくれるのがお医者さんのいいところで、とある筋から、勉強用ソフトが入ってきた!!。過去の出題問題が、マッキントッシュで走るデーターベースソフト(ファイルメーカー:クラリス社->ファイルメーカー社)に整理されていた。学科試験については、この資料のおかげで順調に進んでいった。どんどん問題に当たっていって、間違った問題に印をつけたり、資料やコメントを書いていく。解き終わった後、まとめて検索して出来なかった問題にまた取り組む。単純なことだが、これを繰り返すことで、自分のどこが弱いのかもわかってくる。自分のダメなところを知るのはとても大切だ。問題を解きっぱなしにせず、間違ったところに繰り返し取り組むと同時に、自分のマチガイの傾向を見ていく。さらに、どーしても覚えられないもの(単純な数字の羅列とか)試験直前に勉強する直前リストも作成可能だ。ファイルメーカーなくして僕の専門医試験合格はなかっただろう。いまでもファイルメーカーを大事に使っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.02.22 21:55:17
[半生] カテゴリの最新記事
|