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テーマ:あの日・あの時(104)
カテゴリ:半生
ある祭日の水曜日に当番をしていると、救急をしている病院から
緊急手術の必要な患者収容の問い合わせがきた。 勝手に患者を受けたらいけない決まりになっているので、 さっそく師匠に問い合わせると、 ”今(ゴルフの)コンペ中で俺は無理だぞ。” とのこと。 あらあら >「医師は患者のことを第一にして自分の生活をも犠牲にすること」 >を医師としてのプライドとしてやってきた。 ・・・というお医者にしては、奇妙なコメントだった。 まあ確かにこの病院は救急をしていない病院だし、時間外に患者を 受ける体制になっていない。お好きなゴルフを止めてまで、頑張らなくても いいと思う。僕が同じ立場ならやっぱりそう言っただろう。 せっかく頼ってもらっているから、 他がだめなら僕が診察はいたします。とも返事した。 現在患者は、2次救急に居るわけだから、 この場合は3次救急に送るのが適当であることも加えて申し上げた。 3次救急なら、脳外科医も麻酔科医も看護師さんもちゃんとそろっている。 そして前にも書いたように、3次救急は絶対に断れないのだ。 そうしたほうが、絶対患者予後は良いと確信していた。 患者は3次救急に転送され、緊急手術。経過良好となった。 そう言えば隣町の(前任の)病院にいる時、 たまに水曜日にこの街の患者の救急依頼が来ていた。まさに水曜日に! あそこにはA病院とB病院(いま僕がいる病院)に脳外科があり、 合計4人の常勤脳外科医がいるのに、いったいどうしてそこから 救急患者がまわってくるんだくるんだろう?と不思議に思っていたが、 その謎が解けた一瞬だった。 PS 今の病院でも稀に水曜日にあの街から脳出血の救急患者が来る。 高速道路に乗って長い道のりを搬送されてくるのだ。 あの街では水曜日に脳出血にはならないように注意したい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.06.20 14:11:12
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