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カテゴリ:spirit
大晦日から、元日の深夜の時間帯に、ニッポン戦後サブカルチャー史がまとめて放送されていた。 http://www.nhk.or.jp/subculture/
第4回深夜放送や、第5回雑誌の講義を視聴したことを1言でまとめると、サブカルは発掘力だ。 ラジオの林美雄さんが残したのは、埋もれていた音楽の発掘と、それを見つける掘り起こし方だった。
雑誌では、植草甚一さんの掘り出し力が時代を牽引していた。
ウィックを見ると生前私淑したハスキー中川さんが語るこんな言葉がある。 「植草さんは本屋でも、レコード店でも、散歩でも基本的にはひとりが好きで、ひとりぼっちの人でした。映画だけは淀川長治さんという理解者がいたけれど、それ以外はたった一人で自分が面白いと思うものを見つけて、たった一人で楽しんでいた。それを何十年も続けていたんです。植草さんは本当に孤独を貫いた人だったんです」 自分が面白いと思うものを見つけて楽しむ。 その心意気は重要だ。 面白さを感じなくなった時が終わりかも知れない。 逆に面白さを感じる場所を見つける目を鍛えればいい。
第10回「サブカルチャーはどこから来て どこへ行くのか〜ゼロ年代〜現在」では、時代の閉塞感を感じた。 現代社会は、なにかに行き詰まり、ひっくり返されることを望み、知らぬ間にナイフで人を刺している狂気が渦巻く。
番組の中で、外国人がカプセルホテルを発見したとある。 ホームレスや終電の一時避難場所が、わざわざ海外から泊まりに来る場所に変質してしまう。 それこに文化の発掘力がある。 マイナーがメジャーに転換する運動を感じる。
ヒップホップの詩人たち という本がある。
シャープな音は地方、という言葉が残る。 パレスチナのDAMを連想する。 http://plaza.rakuten.co.jp/genesisi001/diary/201406210000/
時代が変わろうとしている。 なにかの脱皮前夜を感じる。 今年になって、京都大学で、中核派の学生寮が家宅捜査されたり、フランスではイスラム教徒による新聞社襲撃事件が起きている。
あたかも70年代の世界に広がる学生運動か、約100年前の啄木が感じた時代閉塞か、松陰が危惧した黒船来航か、似たような空気感がある。 そんな閉塞した時代をぶち破るために、楽しみの見つけ方、掘り起こし力、発掘力を身につけていきたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.01.11 06:54:54
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