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カテゴリ:本
コクテイル書房
東京都杉並区高円寺北3-8-13 コクテイル書房へ行った。 先日の芥川龍之介の読者会で、図書館で借りた本を店に置き忘れた。 なので、トレドの泉に投げた1枚のコイン伝説のように、店に舞い戻ることになった。 小岩から、高円寺は、中央快速を使えば、35分くらいでアクセスできる。 東京都23区内の端から端まで移動する感覚だ。 小岩と違う文化の香りが高円寺には漂う。 所得の違いと、上京して住み着く地方出身者の芸術に対するプライドが高い。 稼ぐ層とアルバイト生活の2種の階層差がある。 前回、読書会が終わって、コクテイル書房の1階カウンターに、綺麗な白人女性が座っていた。 国籍から話が始まり、彼女が、オーストリア出身の芸大生と判明する。 日暮里、上野エリアに住んでいたが、高円寺の雰囲気が好きで、あえてこちらに引っ越してきたという。 気合いが入った、芸術系高円寺ラバーである。 そんな目が覚める白人女性との出会いもあって、コクテイル書房や高円寺が、より、楽しい場所に思えている。 その夜、カウンターの左隣に座ったカップルの女性は、福岡出身だった。言葉に訛りがある。 「地元にもこんな店があったらいいのに。」としきりに、彼氏に話しかけていた。 酒を飲むカウンターには、文庫本が並べられている。 推理小説などは、一切なく、ちくま文庫や岩波文庫などが並べられている。 文学的だったり、哲学的だったりする書籍が、センス良く並べられている。 キリンハートランドビールを飲みながら、谷崎純一郎を開く。 つまみ読みして、また、ビールを飲み、逆隣りの熟年女性と高円寺ゲストハウス計画について話し合う。 そんな夕べとなる。 メニューにイカニンジンがあった。 そんな福島の中通りのソウルフードがどうしてあるのかと、マスターに問うと、マスター狩野俊さんは、郡山出身だった。 また、大正コロッケというのがある。 檀流クッキングに掲載されたコロッケの再現で、魚のすり身とおからを混ぜて作るコロッケになる。 メニューには、本で取り上げられた再現メニューがある。 そのメニューは原稿用紙に書かれており、書籍が溢れる古い家屋の中で、注文したオーダーが目の前に来ると、いつの間にか、自分が、コクテイル書房という文学作品の登場人物として動き出すような感覚になる。 店内の本は、哲学書や思想書が多い。 渡辺二郎の本もあった。ヘーゲルや、美学の本も並ぶ。 店先の「まちのほんだな」(交換書棚)もかなり頻繁に、絵本を中心とした良書が交換されているそうだ。 ※高円寺は、「本が育てる町・高円寺」として、「まちのほんだな」が設置されている。読みたい本と読んで欲しい本をメッセージカードを挟んで交換しあう本棚がある。5か所設置(2017年8月現在)のうち1つは、コクテイル書房の店先になる。 【 #高円寺 】変わり続けているのに懐かしい街 / コクテイル書房 https://cowcamo.jp/magazine/column/%E9%AB%98%E5%86%86%E5%AF%BA_%E3%82%B3%E3%82%AF%E3%83%86%E3%82%A4%E3%83%AB%E6%9B%B8%E6%88%BF 第28回 古本酒場コクテイル 狩野 俊さん https://blog.magazineworld.jp/popeyeblog/28557/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.08.22 04:24:18
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