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カテゴリ:本
映画を撮影する映画家が、電車の中でみた女子高生と変態野郎のやりとりについての話を聞いた。
映画家は移動中の電車の中で、女子高生2人組の隣に座った。 そのちょうど反対側に座る男性が、女子高生のスカートを明らかに覗こうとしていた。 それに気付いた女子高生は、彼に刺激を与える。 足を組み直したり、足を揺すったり、何か、挑発的なことを始める。 前に座る彼は、気になり反応する。 そして、駅に到着して、女子高生は、気色悪い、と捨て台詞を吐いて下車する。 すると、更に、その男性が、女子高生の座っていたシートに移ってきた。 それは、まるで、温もりを確認するかの行為だった。 東京から地方へ数時間も走る各駅停車の車内での出来事である。 映画家がその先で降りるとき、彼は、まだ電車に乗っていた。どこまで乗るのだろうか。 もしかしたら、彼は、働きもせず、1日中、電車の中で、向かい側の席に座る女性を覗き見るのが、趣味なのかもしれない。 そして、女子高生も、変態野郎に対して、最初の戸惑いから、やがて、自分を武器にしながら、おちょくる小悪魔的な魔性を示す。 男性の妄想エロスと、女子高生のいたずら小悪魔がせめぎあう人間ドラマが生まれていた。 そんな人間ドラマを映画化出来ないだろうか。 そんな話を映画家と楽しんだ。 田山花袋(録弥)大全(少女病、蒲団 他)【電子書籍】[ 田山花袋 ] 電車のシートに体をこすり付けるところから、田山花袋の「蒲団」を思い出した。 改めて読むと、中年妻子持ちの若い女性に対するエロスが書かれていた。 いつの世も人は何かに迷っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.09.26 05:02:44
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