ふ た こ ぶ

砂糖を抜いてどん底の状態を脱して以来、心身の調子はフラットな感じだった。特にどこか具合が悪いわけじゃないけど、あんまりパッとしない。そりゃ砂糖中毒時代よりずっとマシだけど・・・という感じ。

それがNAETに通い始めてから、アップダウンが激しくなった。いい時は、もう未体験ゾーンな調子の良さ。心も体も、こんなに素晴らしい状態ってあるんだ・・・と目からウロコ、本当に。そして悪い時は、うーん最悪で砂糖中毒期と同じぐらいかな。

ずっと長いこと、私は「心は病んでるけど、なぜか体は健康だよなあ」と思ってきた。重症の便秘ではあるけれど、それを除けばほんと嫌んなっちゃうぐらい元気だなー、なのに心の調子が悪くて体力生かせなくて残念、って。でもね、それは勘違いでした。あれは健康とは言わない、と今なら分かる。小さい頃から具合の悪い状態しか知らないために、完全に麻痺してたのです。

特にどこかが痛いわけじゃなくても、いつも動くのがしんどくて、何もかもやる気が出なくて、思いついた動作を実行に移すまでに人の100倍の時間がかかり、全てがネガティブに見え、感謝の気持ちというものがよく分からず、幸福感というものも感じたことがない、それは、病気です！でも私はそんな状態に慣れきっていた。

そういえば、食事をするといつも背中が痛くなるし、吐きたくもなるし、自分が汚れて腐り切った人間のように思えてくるし、外に出たくなくなるし、胃に何か物が入った状態で人と接するのはとても苦しかった、そんな全ても単に心の病だと思ってたけど、ぜんぶ体とつながっていた。

私は今までこうした全てを、全部自分が悪いのだと思い、自分がダメな人間で頑張れないだけなのだと思い、もっともっと頑張って普通の人みたいにならなきゃいけない、でもなれない、と葛藤しながら全て背負い込んでいました。いわゆる普通の人たちが、どうやって「普通のことを普通に」こなしているのか、どこにそんなエネルギーがあるのか、ほんと不思議だった。そしてやっぱり自分には何か欠陥があるのだと思った。

違ったよ。あんなに具合が悪いのに、人並みになんか動けるわけがない。それなのに、あーそれなのに。ほんとよく頑張ったね、えらかったね私、と泣けてきます。もう、生きてるだけで大変だったよね。「そんだけ怠けてて何言ってるわけー？」と傍目には思われそうですが、はいもうほんと、何もない一日をただ普通に過ごすだけで、私にはえらいことだったのです。ただその諸症状に慣れすぎていて非常に分かりにくかったため、私も周囲も気付かなかった。

最近、調子のいい日の私はすごいです。もしかしてこれが当たり前なんだろうけど、体と心と魂が一致して動いている！思ったことをその場で実行に移せるし、何の葛藤もなく一日中やさしい私でいられる。日頃は全ての行動が「分かっちゃいるけどやめられない」的な感じで全く私の意図とは違う方向に行ってしまうのに（この意味通じるかしら、難しいねー）私の意図した通りに、私自身が、動けるのです！あー、もしかして本当に普通はみんなこうなのかしら。だとしたらほんとに「何言ってんの？」だね。でも私にはすごいことなのよ。

でね、最近すごく思ってます。私って、私って、いい人だったんじゃん！って。ぷぷ。

だって調子のいい時の私は、ほんとにいい人なんだもの。無邪気だし、素直だし、明るくてやさしいよ。今まで「本当はこうありたい、でもできない」だったあれこれが、今やこうありたいと思ったままにまっすぐ、現実になるのです。（全てとは言わないけどね）その中心の「こうありたい」と意図しているところの自分は、昔から変わってない。でも今までは、その通りに行動できるだけの健康な体が無かった、それだけのことだったんだ。どっちがホントかと言ったら、思うように動かない体や心じゃなく、真ん中で「意図」してる方の私がホントだよな、って。そう思ったらなんか、今まで背負ってた重たい重たい罪悪感からパァ～っと解放されて。

でもやっぱりアップダウンが激しいわけなので、２日調子が良かったらまた２日調子が悪い、という感じで日々繰り返しております。でもその調子の悪い日も、前みたいに「私ってやっぱりダメ」と激しくは落ち込まなくなった。今日はダメだけど、でも思うように動けないだけだもんね、気にしなくていいよって。早く健康になって、いつでも思った通りに動ける私になろうね、今は無理しないで行こうね、って自分に言ってあげることができます。そして具合の悪いなりの自分を、適度に甘やかしてあげることができる。

昔から、どんなに鬼や悪魔のようなイヤな奴を見ても「この人も何十年か前はかわいい赤ちゃんで～」とか想像すると「世の中に悪い人なんて本当は存在しない」としか思えなかったのですが、なぜか自分だけはちょっと例外にしちゃってたな。誰も好き好んで怒ったり暴れたり他人に迷惑かけたり嫌味言ったり、しない。誰だってほんとは幸せになりたい。でも自分の中の自分じゃないもの、長年のうちに降り積もってしまった何かに突き動かされて、こんなはずじゃなかった人生をただトボトボと歩いてるだけ。真ん中にいる無垢な赤ちゃんは、もはや降り積もったゴミに埋もれて見えなくて。私もそうだよ。私もそうだよ。私もそうだったんだよ！！！

いやー頭じゃ全然フツーに分かってたけどもさ。むしろ嫌ってほど分かりきってたけど。実感はできなかった。無垢な赤ちゃんは想像上の生き物から、今ここに確かにいる人に進化しました。埋もれたり埋もれなかったりだけど。

自分の中の病に侵された部分、実は自分自身ではなかった部分、というものに続々気付けたのが、NAETを受け始めての大きな収穫。まだ自律神経と米の治療しかしてないのに、じゃあ基本15項目終わったらどれだけ楽になっちゃうんだろ！？さらにもっと細かい治療まで進んだら！？と思うと、もう嬉しくてたまりません。

しかし一つの治療法にどっぷり依存して、自分は何もしない、というのは好まない私。自分でできることはなるべくやって、サクサク早く健康になっていきたいのです。できればNAETの治療は途中で卒業してしまうの希望。

というわけで、今は浮上してくるあれこれの不調を、ハイヤーセルフさんにアドバイスを仰ぎつつ、自己流で解放しています。あまりに調子が悪いとハイヤーセルフさんとは交信不能になってしまうので、そんな時はひたすら寝る。で、特に不調を感じない時は、敢えてわざわざネガティブな部分にフォーカスするんじゃなく、ただひたすら楽しいこと、ワクワクすることを追いかけて暮らしています。喜びが勝手に傷を癒してくれることも、多々あると信じてるから。無理せず、やれることをやれる分だけ。ほんと退屈しない毎日です。

友人知人の皆さん、私に会った時「どうしちゃったの？今日はヤケにいい奴じゃん」と思ったら、それはきっと私の調子のいい日です。で、実はそっちの私の方が「素」ですので、もっと汚れて腐ったアンタの方が好きなのに～！！とか言われても、知らないからね。