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カテゴリ:旅行
22、11、8
愉快リゾートは、浴衣のサイズが豊富なので気に入っています。 私にぴったりなのは小サイズです。コドモ用です。他のホテルは中サイズが用意されていて、腰紐が無いと着られません。この春、鳥取方面へ1週間行った時、最後のホテルに腰紐を忘れて来ました。 普段着物を着なくなって40年も経ちます。3か所で忘れたから、予備が無くなって、この間2本作りました。 部屋は三階です。窓から入り江が見えました。小島がありました。島の木は青くて、あまり秋らしくない景色です。 夕食前に、大浴場へ行きました。 ワイドな窓のそばに、4人の婦人が外を向いてつくんつくんと立っていました。一人の婦人は体操をしていました。三人は、お喋りです。同じブループなのでしょう。ちょっと横を向くと、どの人もかなりのボインでした。体操なら脱衣場か洗い場ですればいいのに。お喋りも、部屋へ帰ってすべきです。景色見るつもりがこちら側で女のお尻見ている身になって欲しいものです。邪魔です。 一人ずつこちらを向いて、上がって来ます。すっぱだかでどこも隠さず、平気でじゃぶじゃぶ歩いて来ます。みんな60歳前後といったところです。このくらいの年齢は、赤ちゃんを哺乳瓶で育てたのでしょう。 4人が出たので、私は窓辺へ移動しました。海にそそぐ細い川のある山蔭の景色でした。錆びた鉄の小さな橋がかかっていました。そこを歩く人には、女湯の湯船が見えます。方角としては、夕日も朝日も見えそうにありません。 夕食はバイキングで6時からでした。種類はしっかりありましたが、新しい料理が次々と追加されました。 「お待たせしましたァ。エビの天麩羅でございまーす」 大声で言いながら男性が追加の容器を置く度に、食卓の間をちょこまか歩いていた女の従業員が、「お待たせしましたァ」と言いました。 「お待たせしましたァ。八宝菜でございまーす」 「お待たせしましたァ」 「お待たせしましたァ。キンピラゴボウでございまーす」 「お待たせしましたァ」 私たちのテーブルのそばを通りながら言って、私と眼が合うと、笑いました。楽しんで働いているようです。好みのものを適量に取ったから、まあ満足な食事でした。 館内は暖かで、浴衣の上に羽織って来た袖なしは脱いで丁度でした。 夜、ベッドカバーの上で横になってテレビを見ていても、浴衣だけでちっとも寒くありませんでした。カバーをめくると、羽のたっぷり入った羽根布団でした。 ショータンは9時前に寝入ってしまいました。私は家で読んでいた本持参でしたから、ベッドサイトの灯りを点け、布団の端をおなかだけに掛けて本を読みました。夜はこの窓からお月さんが見えるかも知れないと、度々カーテンと窓の間に入って夜の海に目をこらしました。 車の助手席に乗って時々居眠っていても疲れるので、私も10時には本を読むのをやめました。 またしても、暑い夜でした。今年の夏は猛暑でしたけど、家では窓を開けて寝ていますから、寝苦しい夜は1度もありません。この夜は暑い暑い寝苦しい夜でした。何度も起きて、窓から外を覗きました。青い光るものが、正面の遠くの空に浮かんでいて、ゆっくり左の方へ移動していました。飛行機でしょう。 次に覗いた時は、青い光るものは正面より右の方に突然現れて、パッと上へ200メートルほど飛んで、次は左へまた200メートル、右へも200メートルと、2秒ぐらいの間にパッパッと移動して消えました。あんな飛行機はありません。無論星でもありません。なんでしょう? 旅の夜には、空に見慣れないものがいるのです。鳥取の海の沖合上空で、白いカップ状のものが数個浮かんでいたのは、秋の昼ごろでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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