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カテゴリ:義憤
例によって文字数オーバーでした。つづきです。
II. 日本の国債残高の驚くべき増加(つづき) 日本の国債残高を増大させた利払い 過去の借金に対する利払いが、日本政府が借金を重ねる重要な理由になっている。表3は、過去15年間に、日本政府が、年間予算のうち平均10兆円を毎年借金しなければならなかったことを示している。この間、こうした借金を処理する年間コスト(国債費)は平均13.1兆円であり、これは年間予算の20%以上に達している。国債の処理費用は、政府歳出の主要項目なのである。 表 3. 政府予算に占める国債費の割合(略) 国債は年間予算の20%を占めているということですね。13兆円と聞くと小さく感じるのは累積赤字1000兆円がトラウマになっているからやね。 これらの負債処理コストは、「納税者」から、税金の正当な支払い負担を逃れた「不労所得者」へ公的資金が移動することを意味する。つまりFIRE部門が税金を逃れた結果、政府は財政赤字となり、税金で徴収できなかった資金を借金する。政府は借金に対する金利の支払いを必要経費として落とすことを金融および不動産投資家に認めた。それによって、不動産部門は課税対象の利益を全く上げていないように見せかけることができるわけである。そして日本政府は、実際そのような税制上の優遇措置を与えた金融部門から借金をしているのである。 借金をすると金融機関が繁盛する? どっちもどっちやけどね。しかし、納税者から金融機関に公的資金が移動するってのはどうだ。FIREが税金を逃れた結果、政府は財政赤字になって、さらにまた金融機関に借金をするという構図。また、利払いを必要経費として落とせるようにしてあるので、不動産部門は課税対象の利益を全く上げてないように見せれるということか。根が深いね。この問題は。 この税金の抜け穴のおかげで不動産投機家はより多くの資金をふところに残すことになり、さらに不動産投機家はそれを金融部門に金利という形で支払っている。銀行その他の金融機関は、課税対象の収入を稼いでいないという幻想を作り出し、この金利収入に対して資本の損失や他の控除を主張する。もちろん、長年にわたって金融機関はキャピタル・ゲインを上げているが、様々な形態の非課税「積立金」として別枠にすることで税金を逃れてきた。そして、これらの積立金の一部は、財政赤字の資金繰りのために発行される国債に投資されてきた。つまり金融部門は、税金を払わないことに対して、金利という報酬を受けているのである。 借金の利払いが必要経費として認められているからみんなで借金する。金融機関は収入を稼いでいてもちゃんと税金逃れができるようになっていると。細かいことはようわからんけど、金融部門(FIRE)は税金を払わないことでできた金で国債を買って、国債の金利をもらっているっちゅうことでんな。 もちろん、このような政策をとっているのは日本だけではない。同じようなプロセスは米国でも見られる。事実上、日本は、経済全体にFIRE部門の資金援助をさせるという「米国製」の税制度を採用したと言える。 こんなアホなことをしてるのは日本だけではないという話。逆に、日本がアメリカなどのやり方をまねしてるということか。絶望的やね。金融部門って何様なんや? 産業の近代化と輸出の増加によって、日本は戦後目覚ましい経済発展を遂げた。しかし不動産および金融部門の収益に対して課税を怠り、さらには富と間接費を正しく区別しない財政政策によって、この成長もストップする恐れがある。 富と関節費を正しく区別しない…ですか。 このままの政策では日本が負債から抜け出すことはできない。それどころか、ますます日本経済は負債の泥沼に引きずり込まれていくであろう。 あるエコノミストは、自国に対する借金なのだから、負債の規模は問題ではないと主張する。しかし、厳密に見ればこの借金は、日本の一般的な納税者が、自分の収入に見合っただけの納税をしていない一部の階級に対して持つ借金なのである。これは税収入を国債保有者の手に移していることに他ならない。さらに厳密に言えば、労働者や産業資本は、FIRE部門を儲けさせるために税金を払っていることになるのだ。 エコノミストというのはどうも信用ならんけどね。庶民や産業資本がFIRE=富裕層を儲けさせるために税金を払ってるっちゅうことか。累積1000兆円というのは誰に対する借金なんかがよくわかった。 さらにひどいことには、予算が削減されても債権者への利払いは絶対的に変わらない。予算削減によってしわ寄せをくうのは、常に9割の国民のためにある公衆衛生や福祉などの社会福祉プログラムなのである。 予算削減によって債権者は影響を受けない。影響を受けるのは<われわれ>だ。アホらしくなってきた。 日本人の貯蓄高は驚くべき程高いが、同時に多額の借金も抱えている(特に住宅ローン)。どの国でも、最も裕福な少数の家庭が、企業、政府、地方自治体と共に残りの国民に負債を負わせる傾向にある。より少数の家庭が、より金持ちになっていく。第二次世界大戦後の米国、そしてラテンアメリカ、ヨーロッパ、現在はロシアでもこのような現象が起きている。 住宅ローンは頭が痛いよ。 確かに、負債処理コストの一部は、国債償還費に回される。しかし、これは日本が毎年、その負債の一部の支払い期限を延長していることに他ならない。そこで金利の支払いだけに焦点を当てた統計を表4に示した。この表は、このような支払いがGDP全体に対していかに大きな割合を占めるようになったかを示している。 表 4. 日本のGDPを蝕む国債利払い費(略) 国債の利払い…ね。要は税金を納税しても金融機関に払われるんやね。しかも金融機関は税金を払わなくていいシステムになっていると。なんか、不条理やなぁ。 この統計は、日本政府の歳出が歳入を上回り、債権者が要求する金利を支払うだけのためにますます多くの借金を繰り返していることを示している。債権者の政治力は、今やその経済力と共に増大している。 債権者の政治力…ね。 第三世界の累積債務が激増した1970年代にブラジルがとったこの政策は「ブラジル症候群」とも呼ばれている。日本政府は、金利支払い分を銀行から借金することで、毎年、負債の支払い期限を延長できると信じていた。銀行が不安を感じ始めれば、債務国政府の支払う金利は高くなる。しかし、金利さえ支払えば必要なだけ資金を得ることは可能だった。こうして、金利は、毎年、融資の元金の中に組み込まれていったのである。 融資の元金の中に金利が組み込まれていくって、どういうこと? そもそも国債は日銀がどんどん引き受けたらいいだけちゃうん? 紙幣をどんどん刷ればいいだけちゃうん? このような政策の結果、年々増加する国債残高の中で、過去の国債の処理費用に向けられる割合が増えていった。こうして、政府は悪循環に陥り、過去の借金を清算するためにまた新たな借金を繰り返さなければならなくなった。 借換え債ですね。利子というのはネズミ算的に増えていくわなぁ。エンデの遺言では、ヘンダーソン女氏がコンピュータでシミュレーションすると2世代で破綻するっていってたよね。 第三世界に限らず、米国もこのような政策をとっている。米国の国債の金利は、現在、年間2,000億ドル(20兆円)にのぼっており、これは軍事費をも上回る金額である。ここ数年、金利の支払いは米国の財政赤字の約80%を占めている。日本は米国からの提案を受けて政策を決定しているのだから、米国の財政政策を真似ていると言われても仕方がない。米国のエコノミストは、米国が第三世界と同様になったと述べている。それが事実であるとすれば、日本も同じ部類に入る危険性は十分にある。 米国も同じということか。日本はそれを後追いしてるってわけね。なんなんでしょうかね。利子って。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 27, 2007 11:43:36 AM
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