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カテゴリ:義憤
例によって字数オーバーです。話は続きます。
作戦変更 前段で述べたように、筆者は「財政が危機だ」「財政が破綻する」という話は、作り話でありデマであるとずっと断言してきた。たしかに財政に対して正しい認識が徐々に広まっている。しかし日本は大衆社会である。大衆社会の人々はこれらのデマに簡単に踊らされている。 恥ずかしながら、デマに踊らされていたようです…。 日本の大衆はナイーブと言おうか脅しにとても弱い。「ノストラダムスの大予言」といった荒唐無稽なアホ話を信じたのは、世界広しと言えども日本人だけであった。もっとも「ノストラダムスの大予言」の場合、1999年7月の期日もってデマということがはっきりしたのであり救いがあった。ところが「財政が危機だ」「財政が破綻する」の方は、騙す方も巧妙なのか一向にバレる様子がない。 確かにいつ破綻するのか期限を切ってもらわないとボディブローのように効いて来ますね。 先日、「WILL」発行者の花田氏(文芸春秋を退社後、マルコポーロという雑誌を創刊、昨年WILLを創刊)が、テレビ番組で「色々と言われているが、小泉首相の政策は支持する。日本の財政が危機的なのだから、小泉政権の政策は正しい。」と発言していた。筆者は驚き愕然とした。日本の知識人と言われている人々も、このように浅はかな大衆レベルなのである。 花田さんって知りません…。 初めて公に財政危機が叫ばれたのは、鈴木善幸政権の1982年「財政危機宣言」である。それから日本の大衆は、24年間もずっと財政が危機と騙され続けている。ところが日本の金利水準は世界最低であり、100%そのようなことはない。当時、鈴木首相は大型間接税(消費税)導入を目論む財政当局に乗せられていたのである。ちなみに今日の日本の純債務の水準は他の先進国並と述べたが、以前はもっと健全であった。他の先進国並まで悪化したのは、橋本内閣による財政再建政策が開始された以降である。 なるほど24年ですか。ということはこの記事、去年の記事ですから、今年は25周年ですね。そして悪名高きあの橋本内閣ですか。 筆者達は、これまで色々な角度から「財政が危機だ」「財政が破綻する」という話は嘘だと説明してきた。しかし残念ながら日本のような大衆社会ではこれらの説明がうまく浸透しない。むしろ一般大衆は、「借金時計」とか「国の借金はサラ金の借金と同じ」「国の借金を一万円札で重ねると富士山の何倍になる」という脅し装置や脅し文句に簡単に騙される。 借金時計、確かに財政赤字でググるとトップに出てきますね。 大衆は扇動に弱いのである。しかしこの大衆が選挙権を持ち政治家を選んでいる。たしかに大衆に何を言ってもしょうがないからと突き放すのは簡単であるが、それでは物事が進まない。やはり誰にでも解る方法で説得を試みるべきであろう。筆者は、これまでの作戦が少し間違っていたのではないかと反省している。財政というものはあまりにも複雑であり、説明が非常に難しいテーマである。インテリと思われる人々も、こと財政に関しては、ほぼ大衆レベルの認識しかない。その財政問題を真正面から取扱ったことが間違いであったと最近考える。 扇動に弱いです、ハイ。どうしてもメディアの報道にリアリティを感じてしまいます。 そこで筆者は作戦を変えることにした。今日「財政が危機だ」と主張している人々は、考えが浅いか嘘つきである。そして彼等の嘘は財政に関してだけでないところがポイントである。 考えが浅いのは許されるけど、うそつきは許されないってニュアンスに聞こえてしまいますが…。そうだとすれば許してもらえますでしょうか。 前段で取上げた「小さな政府が正しい」以下の嘘も同時についているのである。「財政が危機だ」という嘘を覆すのは困難を要するが、その他の嘘を嘘であると証明することは比較的容易と考える。題して外堀作戦である。そこで今後、本誌はシリーズで、これらの嘘を順番に暴いて行くつもりである。これらが嘘ということになれば、彼等が「嘘つき」ということになる。これによって「財政が危機だ」と言っている人々が根っからの嘘つきだと証明されれば、「財政危機」という話も嘘ということが理解されるという次第である。 ちょっと頑張って読んでみます。経済コラムマガジン!! 以上経済コラムマガジン06/2/20(425号)より抜粋 by 晴耕雨読さん お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 29, 2007 10:23:51 PM
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